画像出典:Trident Underwater Drone | OpenROV Underwater Drones、以下同じ
もくじ
DIYとオープンソースをルーツに持つ
水中ドローン『トライデント』
ROV(Remotely Operated Vehicle)と呼ばれる「遠隔操作無人探査機」を手頃な価格で作るというゴールをDIY水中用ドローンとオープン・ソース・ソフトウェアを組み合わせて実現したOpenROV。そのプロジェクトから派生して、誕生した新型水中ドローンが『Trident(トライデント)』です。
『Trident(トライデント)』は海中100mまで潜水でき、移動速度は秒速2m。最長駆動時間は約3時間で、フルHD(1080p)による動画撮影が可能。記事作成時点では、本体と25mケーブルのセットが1,499ドル(約163,000円)で予約を受け付け中です。
ボックスに収納された『Trident(トライデント)』はこんな感じ。
紛失(漂流)防止用のケーブルを接続すればスタンバイOK。
操作は専用のタブレットか、iPhone/Androidの専用アプリで行います。
テクノロジーの進歩が可能にした衝撃映像の撮影
この水中用ドローン『Trident(トライデント)』のデモンストレーション用に、最凶の巨大サメとして恐れられるホオジロザメを撮影するというプロジェクトが行なわれ、サメの襲撃シーンを含む映像がYouTubeで公開されています。
動画の冒頭で表示されるテロップによれば、撮影地はメキシコのグアダルーペ島とのこと。
撮影前の動作チェックを受ける『Trident(トライデント)』。中央にあるのがフルHDカメラで両脇にあるのがLEDライト。
水中用ドローンで捉えた海中の様子。なお、こちらはサメではなく、別の魚です。
画面中央したに見える影がホオジロザメ。
カメラの前を悠然と横切る迫力の姿。もし仮に人間がこの映像を撮影していたら……いつサメに襲われるかもしれない危険な状態です。人が鉄の檻(おり)に入ってサメを撮る方法などもありますが、遠隔操作の水中用ドローンを用いればそのような大がかかりな機材を使わなくても、サメのすぐそばで撮影ができます。
頭部横の頬に当たる部分がが白いことが、ホホジロザメ(頬白鮫)の名前の由来。映画『ジョーズ』では凶暴なサメとして描かれ、英語圏ではズバリ「Man eater shark(人食いサメ)」と呼ばれ恐れられる存在です。
カメラに真っ直ぐ向かってくるホオジロザメ。
ホオジロザメがドローンに襲いかかる直前の様子です。動画字幕では「洗練された感覚器官は振動や動き、電界の変化を捉えられるため、ホオジロザメがドローンに興味を引かれています」とのこと。
口の中からのぞく歯が、恐ろしい……。
ドローンに噛み付いたサメの口の中の様子もきっちり動画に撮影されています。
なお、動画の最後の説明によれば、この撮影で怪我をしたサメはおらず水中ドローンの機体も無事だったそうです……。って、おい、ドローン丈夫だな〜!
というわけで、動画の前編は以下でご覧いただけます。1分ちょっとのサクッと見られる映像ですが、恐ろしくも美しいサメの姿が見られる内容となっているので、ぜひ、チェックしてみてください。
(1) Trident Diving With Great Whites