出典(Source):Titan – The Deepest Diving Underwater Drone for Everyon、以下同じ
深く潜れて、早く動ける水中用ドローン
アメリカの大手クラウドファンディング・プラットフォーム『キックスターター』に新型の水中用ドローン『タイタン(Titan)』が登場。製造元のGeneinno社は既にプロトタイプを完成させており、量産のための資金集めを行なっています。
4K撮影対応、水深150mまでダイブできる
「ドローン」と言えば、イメージするのは古くは軍用「無人飛行機」であり、最近ではDJI社の『Phantom』シリーズなどの空飛ぶ機体ですが、水中用のモデルだってあるのです。
【関連】 » 巨大サメがガブッ! 襲撃の瞬間を水中ドローンが撮った!!
今回ご紹介するのも、そんな水中用ドローンの一種。
『タイタン』の最大の特徴は水深150mまで潜れることです。先に発売されている水中用ドローンの『PowerRay』が潜行できるのが水深30mまでなので、『タイタン』の150mまで潜れる性能はかなりのもの。
水深が深くなると、昼間でも太陽の光が届きにくくなるため、ライトは必須。というわけで、『タイタン』は3,000ルーメンのLEDライトを搭載しています。これは、ザックリ言って6畳の部屋を照らすのに必要なシーリンリングライトの明るさと同じくらいのようです。
搭載のカメラは4K画質での撮影に対応しています。
レンズは160°のワイドアングル。
水中を秒速2m(時速7.2km)で移動できます。競泳の、400m自由形の世界記録が秒速約1.81mくらいなので、水中を秒速2mで移動できる『タイタン』は人間より早く水中を移動できると言えます。
公称のバッテリー駆動時間は最長約4時間。
使用する際は、まず本体にケーブルを接続し、次に地上用の受信機とケーブルを接続。地上の受信機をコントローラーと専用アプリをインストールしたスマホやタブレットと無線で接続すれば準備OK。
アプリからは水深などの他に水温やバッテリー残量なども確認できます。
ドローンのカメラで撮影した映像はVRゴーグルで見ることも可能。
さらに、水中の映像をInstagramやPeriscopeなどでライブ配信できます。これは結構楽しそう。
製品の発送予定は2018年の9月で、1,199ドル(約13万円)を出資すると『タイタン』本体と50mのケーブル、その他付属品セットが手に入ります。
実際に『タイタン』で撮影したという映像は、以下の動画の02:00からご覧いただけます。
Titan – the most amazing underwater drone ever on Kickstarter
» キックスターターのページ:Titan – The Deepest Diving Underwater Drone for Everyone by Geneinno — Kickstarter
編集後記
スキューバー・ダイビングのライセンス団体のPADIでは、講習を受けたアドバンスド・ダイバーでも潜れる限界を30mに設定しています。世界記録レベルでは300メートルを超える水深までダイバーが到達した例もありますが、これは極めて特殊な事例。そこから考えると、ドローンを使って水深150mの世界を誰でも手軽に撮影できるというのは……いやぁ、すごい時代です。これで、トレジャーハンティングとかしたら楽しそうですねぇ。