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太陽フレアが地球に及ぼす影響とは?発生事例や被害想定を徹底解説

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太陽フレアは太陽活動によって引き起こされる現象です。

規模の大きさによっては日常生活に影響を及ぼす可能性もあり、過去には人口衛生の機能停止を引き起こしたこともありました。

総務省は2025年頃に太陽活動が活発化すると予測しており、そう遠くない未来、私たちの生活インフラにも何らかの問題が発生するかもしれません。

今回はそんな太陽フレアに関する概要や起こり得るリスクについて解説します。2025年に備えて、太陽インフラに関する知識を身に付けておきましょう。

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太陽フレアとは

そもそも太陽は、太陽エネルギーや電磁波を継続的に放出している天体です。

この太陽活動が活発化している時期に太陽フレアが発生し、大規模なエネルギー放出が発生します。まずは太陽フレアの概要と共に、地球に影響を与えた事例についてご紹介します。

太陽表面の爆発による現象

太陽活動が活発化している時期には、太陽表面で大規模な爆発が発生することがあります。

この爆発が「太陽フレア」です。天体の表面で生じることから別名「太陽面爆発」とも呼ばれ、太陽系で最大の爆発現象となっています。

発生時には強力な電磁波や高エネルギーの粒子、プラズマなどが太陽嵐として放出されます。

冒頭でご紹介した通り、太陽からは継続的に熱や電磁波が放出されていますが、普段は地球を覆っている磁場によって大半が反射、拡散されています。

しかし、太陽フレアが発生した際には磁気嵐や太陽嵐などで地球の磁場が影響を受ける場合があり、その結果、地球周辺の空間や地表に影響を及ぼすのです。

大規模な太陽フレアの発生事例

太陽フレアは周期的に発生する傾向があり、日常生活や産業に影響が生じた事例も複数観測されてきました。近代では1859年に大規模な太陽フレアが発生しており、当時のヨーロッパ、および北アメリカ全土の電報システムが停止したという記録が確認できます。

また、1989年に発生した太陽フレアではカナダで大規模停電が発生し、10時間にわたって影響を受けた記録があります。その他、2003年には太陽フレアに伴う磁気嵐で人工衛星の機能障害が生じたようです。2003年に発生した太陽フレアは特に規模が大きく、地上でも停電が発生した記録がある事例となっています。

紹介した事例の他にも、太陽フレアは日常インフラに多くの影響を及ぼしている現象です。

次章では生活インフラへの影響について解説します。

太陽フレアが現代社会に及ぼす影響

太陽活動は約11年ごとに活発化しており、2025年には太陽フレアが発生する可能性が高いと予測されています。太陽フレアによって磁気嵐が発生した際は、地上の通信網や人工衛星などが影響を受ける場合があり、通勤や通学などへの影響も考えられるでしょう。

ここからは、太陽フレアによる生活インフラへの影響について解説します。

携帯端末の通信機能停止

大規模な太陽フレアの発生によって、短波通信に影響が生じ、通信網が一時的に使用できなくなるリスクが考えられます。そして、通信網が機能しなくなれば、スマートフォンでの通話や通信が困難になる可能性もあるでしょう。

航空無線や船舶無線等の短波通信に関しては、太陽フレアの影響が及んでいる間は継続的に使用できなくなるようです。

総務省は、100年に1回ほどの規模で太陽フレアが発生した場合、携帯端末の通信や警察無線、消防無線などが昼間に利用しづらくなると発表しています。

GPSの精度低下

磁気嵐によって人工衛星が影響を受けると、GPS(全地球測位システム)の精度低下によって、航空機や船舶などが一時的に航行できなくなることが考えられます。

GPSはカーナビや携帯端末などにも使用されており、GPSに問題が生じるとマップ機能が正しく動作しなくなります。

総務省によると、特に安全対策を施していないシステムが太陽フレアの影響を受けた場合、GPSに最大で数十メートルの誤差が生じるとのことです。位置の誤差によって緊急車両の現場到着が遅れるほか、GPSを活用した配達サービスが機能しづらくなるなどの影響もあるようです。

大規模停電

地球の磁気圏が太陽フレアの影響を受けた場合、磁気嵐によって送電線に過電流が流れることが予想されます。1989年に発生した磁気嵐では送電システムに過電流が流れ、送電に支障が生じた記録があります。

そのため、過電流への対策が施されていない電力設備では、保護装置の誤作動による広域停電への注意が必要です。

また、設備の損傷による電力供給への影響も予測されており、大規模な太陽フレアによって交通機関や通信網等に支障が生じることが考えられます。設備の損傷が多い場合、復旧の遅れによって影響が長期化するリスクが高くなるでしょう。

人工衛星のトラブル

太陽フレアによって大規模な磁気嵐が発生した場合、人工衛星にも不具合や故障が生じるリスクが高いことが懸念されています。

電子機器の故障や帯電によって機能が制限されたり、高度低下によって人工衛星が墜落したりする事例も過去に存在しています。

2022年2月にはスペースX社が打ち上げた人工衛星49基の内、40基が磁気嵐の影響で機能停止に陥った事例もあります。

磁気嵐が発生すると周回軌道にある人工衛星の軌道にも影響が生じることがあり、高度低下によって大気圏に再突入、破損するリスクが高まります。

太陽フレアによる産業用ドローンへの影響

通信機能やGPSに誤差が生じると、ドローンが正常に動作しなくなり、衝突事故が発生するリスクがあります。

近年は物流・測量などさまざまな業種で産業用ドローンが活用されており、衝突事故のリスクに関しては行政や企業による対策が多面的に進められている状況です。

産業用ドローンが注目される理由

近年は産業用ドローンの技術が発達しており、インフラ点検や郵便、自然災害調査などに対応したドローンが複数のメーカーで製造・販売されています。インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2021」によると、ドローンビジネス市場規模は2020年度に約1,840億円、2025年度に約6,468億円まで拡大する見通しが立てられています。

また、産業別のデータでは農業や物流、点検分野で市場規模が伸びており、さまざまな産業で産業用ドローンの利用が拡大していることが読み取れます。近年ではドローンを複数飛行させる技術が普及しており、災害救助においてもドローンの運用技術が注目されている状況です。

故障リスクの増加

ドローンにはGPS機能や地磁気センサーなどが搭載されており、非常時には障害物の回避や自動着陸等を行えるように設計されています。

しかし、磁気嵐によってセンサーが故障した場合は衝突事故や墜落などのトラブルが発生するリスクが高い傾向です。

特に電磁波対策を施していないドローンを運用する場合、賠償責任保険や機体保険へ加入しておくことが重要になります。ドローンは誤動作や電波障害などで破損することがあるため、故障による金銭的リスクを最小限に抑えておきましょう。

太陽フレア対策に向けた行政の取り組み

近年、ドローンの自律飛行や5G通信規格との連携などが進んでおり、産業用ドローンの市場規模の拡大が予想されています。

太陽フレアへの対応策として、行政ではNICT(情報通信研究機構)による宇宙天気予報の高度化、航空法改正等の取り組みが進められています

2021年6月の航空法改正ではドローンの飛行要件が緩和されており、第三者の立入管理がある状況では条件付きで許可・承認申請が不要になりました。

総務省は「宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会」を2022年1月から複数回開催しており、太陽フレアの観測や分析等の強化の検討を進めると明言しています。

<関連記事>

2022年最新!ドローンに関する航空法改正の概要や変更点を解説【前編】

編集後記

大規模な太陽フレアが発生した際は、通信網や送電線などが影響を受ける場合があります。日常生活においてはスマートフォンの通信がつながらない、カーナビの精度が低くなるといった問題が生じるリスクが考えられるでしょう。

一方で、自動運転車や自律型ドローンの技術開発は急速に進んでおり、行政や企業など各方面で太陽フレアへの対策が講じられることが予想されます。

太陽活動は2025年頃に活発化する可能性が高いとされています。宇宙天気予報や行政の動きに注目して、電子機器を使用するタイミングの調整、電磁波対策が施された機器の導入など、早めの対策を講じておきましょう。

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2022.08.19