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3D都市モデルPLATEAU(プラトー)とは?メリットやユースケースなどを徹底解説!

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「PLATEAU」は、国土交通省が2020年から開始したプロジェクトの名称です。

本記事では、「PLATEAU」とは何なのか、どういうことができるのかなどを解説します。

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PLATEAUとは?

「PLATEAU」は、国土交通省が2020年に開始した、持続可能な都市開発を行うプロジェクトです既存データから日本全国の3D都市モデルデータを生成・整備して、オープンデータとして流通させることを目的としています。

3D都市モデルデータを利用して政策に反映させたり、民間市場のサービス・プロダクトにつなげたりと、データの作成と利用の両方が進められています。

PLATEAUは何がすごい?

出典:https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc22-039/

「PLATEAU」では、全国56都市を対象にして都市空間を3Dの都市モデルとして再現しています。(2023年1月時点)

現在、3D都市モデルのデータ上では、さまざまデータをシミュレーションし可視化する実験が行われています。例としては、人流をモニタリングして混雑地を回避できるプログラムや、洪水・津波などの被害予想を可視化し災害リスクを回避できるプログラムなどを開発中です。

このように、さまざまなデータを分析し高度化することで、その時代を生きる人々が住みやすく、持続可能な都市開発が可能となります。従来は長い年月をかけていた都市開発も、「PLATEAU」を利用し分析やシミュレーションを行うことで、短期間で効果を検証できることが期待されているのです。

また、3D都市モデルのデータはオープンデータとして一般公開されるため、民間企業や研究者・エンジニア・クリエイターなど民間レベルでのデータの利用が可能です。そのため、さまざまな視点からデータの分析が行え、多様で柔軟な開発が実現するでしょう。

PLATEAUのユースケース

ここでは、全国各地で実際に進められているPLATEAUを活用したソリューション開発の事例を紹介します。

香川県高松市:都市OSと連携した都市政策シミュレーション

出典:https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc22-042/

人口減少や少子高齢化が進む地方都市では、コンパクトで持続可能な集約型都市の構築が課題です。実証実験では、高松市を舞台として、中長期の都市構造の変化を予測する都市政策シミュレーションを構築しました。シミュレーション結果のデータを統合し、WebGISを用いて一元的に可視化することで、都市政策の合意形成ツールとして活用します。

埼玉県蓮田市:住民個人の避難行動立案支援ツール

出典:https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc22-041/

水害から身を守るためには、予想されるリスクとそれに応じた避難行動をあらかじめ理解して、災害発生時にスムーズに行動できるよう準備しておくことが重要です。今回の実験では、災害時の避難ルートをわかりやすく再現するシステムを開発しました。

このシステムは、洪水による浸水の広がりの様子を時系列で可視化し、建物から避難場所への避難ルートが時間経過によって変化していく様子を再現しました。このシステムを住民参加の防災訓練などで用いることで、早期の避難行動への意識を高めることを目指しています。

愛知県名古屋市・東京都西東京市:3D都市モデルを活用した気候変動影響シミュレーション

出典:https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc22-037/

近年、地球規模の気候変動に伴う気温上昇の影響が日本でも頻繁に発生しており、特に都市部における夏季の屋外環境の高温化が顕著となっています。

実証実験では、PLATEAUのデータから市街地空間の建物形状と土地利用を把握し、温熱環境シミュレーションを実施しました。現在から未来にかけて予測される気候変動が屋外環境に及ぼす影響を解析し、全国の都市開発に活かせるシステムを開発中です。

PLATEAUの今後の展開考察

今までは、スマートシティの社会実現のために実在する都市を3D都市モデルに再現し、さまざまな情報がデータ化されてきました。現在は、3D都市モデルを活用し、社会的に需要が高まっている「自動運転」「ロボティクス」「カーボンニュートラル」などをテーマとした実証実験が行われており、実社会実装に向けた動きが活発化しています。

また、現在3D都市モデルでメインとなっている建物のデータの仕様を、道路構造物にまで拡大したり建物の緻密さを上げたりして、データ標準フォーマットの作成も進められる予定。

現在は、実在する56都市が3D都市モデルで再現され、さまざまな実証実験が行われています。今後は対象エリアを日本全域に広げ、さまざまな視点から開発を実現していく予定です。

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PLATEAUのユースケース

PLATEAUはウェブサイトやSNSを通じて、3D都市モデルや実証実験の事例を一般公開しています。実験の事例などを一般公開するのは、得られた成果や課題から一般の意見を広く求め、市民参加型のまちづくりを進めようとしているからです。

今までは国が中心となって進めてきた事業について、これからは民間がPLATEAUを活用することでサービスやシステムを展開していくことが期待されています。

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2023.01.23