画像出典:Reuben Wu | Behance
<最新記事>
もくじ
人工光源へのこだわりとドローンとの出会いが
異世界への扉を開く
イギリス生まれで、現在はアメリカ合衆国のシカゴを拠点に活動するアーティストのReuben Wu (ルーベン・ウー)さん。ミュージシャン、プロデューサー、フォトグラファーなどマルチな活動をする中で、彼が「夜×ドローン」の写真をインスタグラムなどで公開し、公開から1週間と経たずに18,000を超える「いいね」を集めるなど話題です。
※ 日本国内のおけるドローンの夜間飛行は航空法による規制の対象であり、国土交通省に事前申請を行ない承認を受けた場合を除き罰則の対象となるため注意が必要です。
「夜×ドローン」以前、初期の作品
Wuさんが2014年頃にインスタグラムに投稿していた写真がこちら。岩山にプロジェクションマッピングでグラフィックを投影した様子を写真に収めたもの。夜間撮影や岩山と言ったモチーフは現在の作品に通じるものがありますが、当時のカメラ性能の限界もあってかノイズっぽい写りが、現在の洗練された作品には及ばない荒削りな印象です。また、この時点では、地上のみから光を当てておりドローンは利用していないと思われます。
SF映画を思わせる1枚。ドローン空撮写真に光源を合成したものでしょうか? 詳細は説明がないため不明ですが、2016年にインスタグラムに投稿された写真です。
「夜×ドローン」で新境地を切り開く
こちらも2016年の投稿ですが、この頃からドローンに光源(ライト)を搭載して撮影したと見られる写真が登場します。地上に闇を残したまま空から降り注ぐ人工の光がアンナチュラルな世界を創り出しています。
夜空にドローンが光の軌跡を描く
ドローンをライティングに使うだけでなく、積極的に写真の中に写り込ませ光の帯を描く印象的な作品たち。クリエイターのチョイスに高いセンスを見せるアウディとのコラボ作品も投稿されています。
自動航行ドローンが描く軌道が
幻想的な印象を強める
2018年に入ってから公開されている最新の作品では「夜の岩山を人工の光で照らす」という基本スタイルに加えて、ライトを搭載したドローンに自動航行をさせることで夜空に自然界には有り得ない光の輪を生み出す表現手法を獲得。これまで以上に幻想的な世界を作り出しています。
編集後記
ドローンを活用した写真というと「空撮」だと思ってしまいますが、ドローンを光源や「エフェクト」のように活用して魔法のような表現を実現しているWuさんのスタイルは実に独特。「岩山に人工の光を当てて撮る」というスタイルを4年か、それ以上続ける中で生み出された「夜×ドローン」の写真は異世界を写したかのような圧倒的な個性を放っています。