出典(Source):Above NYC – Filmed in 12K、以下同じ
もくじ
ニューヨークを撮影した
超高解像度映像
スマートフォンでも4K動画の撮影と視聴が可能になった昨今、高解像度の映像は見慣れたモノになりつつあります。しかし、12Kで撮影されて、8Kで配信されている映像とくれば、それは別格。ニューヨークの美しい風景を撮影した圧巻の高精細映像は必見です。
なお、記事の後半では「この映像をどのように撮影したのか?」という情報もありますので、ぜひ、ページの最後までチェックしてみてください。
Above NYC – Filmed in 12K
※ YouTubeを開いて、画面右下の「歯車」のアイコンから解像度を調整すると、最大8Kの解像度で映像をご覧いただけます。なお、ご視聴の環境(ディスプレイやグラフィックチップ等)が対応していない場合は8Kより低い画質での視聴となります。
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ビルの窓ひとつひとつ、道行く人まで見られる
8Kで公開されている動画のスクリーンショットを撮影しても、ウェブサイトに公開するために圧縮されたファイルになってしまうため元映像のクオリティは維持できません。とは言え、美しい空のグラデーションやビルのディテールの再現具合は、並のカメラで撮影した映像とは別次元の美しさであることがおわかりいただけるのではないでしょうか?
こちらはエンパイア・ステートビル周辺の様子を撮影したシーン。
中央に見えるのは1ワールド・トレード・センターです。
ブルックリン橋の先にマンハッタンのビル群を臨む。
夕暮れ時の幻想的な紫色の空のグラデーションを活かしつつ、ビルの壁の部分も黒つぶれしていないのは大型センサーを搭載したカメラのおかげです。
ノイズがほとんどない、クリアな夜景。
シャドーのディテールを残そうとすると、ハイライトが白飛びしてしまうような状況でも問題なし。
空のグラデーション、夜景の精細さが尋常ではないレベル。ちなみに、これは三脚撮影ではなく空撮です、念のため。
極めつけは。タイムズスクウェアの空撮シーン。ネオンに照らされた道行く人々の姿は「CGなのでは?」とすら思えますが、これは実写です。
12K映像はどのように撮影されたのか?
撮影に使用されたのはヘリコプターで、前方にショットオーバー(SHOTOVER)社製の『ハンマーヘッド エアリアル アレイ』を装着しています。言ってみれば、これは巨大なジンバルのようなモノ。
『ハンマーヘッド エアリアル アレイ』には8K/60fps撮影が可能なRED社製『WEAPON MONSTRO』を3台搭載。カメラだけで1台79,500ドル(約8,745,000円!)という強烈なお値段です。
3つのカメラが8Kの映像データを撮影しています。
それぞれ映像データに対して、レンズの歪みなどを補正して、並べてつなぎ合わせると12×8K解像度の映像データができます。
曲がっていた水平線などが平らに補正された状態。
※「プロジェクション・マッピング」という記述もあるのですが、詳細は調べてもよくわかりませんでした。こういったジャンルにお詳しい方がいらっしゃれば、ぜひ、Facebookのコメントなどでご教示いただけると有り難いです。
最終的に生成される映像は12K。これを現時点のYouTubeの最大解像度である8Kにダウン・コンバート(画質を落として)公開しています。
この8Kの美しい写真に、最近話題のエアモビリティの画像を組み合わせてみました。近い未来、こんな風に空の仮想道路をエアモビリティが行き交う日も近いかもしれないと、私たちに想像させる美しさです。
編集後記
予算も、機材も、解像度も、全てが民生用ドローンとはケタ違いの空撮映像。圧倒的な映像美には、ただただ驚くしかありません。
とは言え、この10年のカメラとドローン進化を考えると、意外と近い将来にこんな映像がドローンで撮れるようになるかもしれません。2020年くらいには『Phantom 7』で8K映像が撮れる時代になっていたりして!?
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