昆虫がモデル?小型ドローンの群れが人命救助で活躍!

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オランダのデルフト工科大学、ラドバウド大学、英リバプール大学による研究チームは、群れロボット工学の分野でのプロジェクトの結果を発表しました。研究チームは、このプロジェクトに4年間取り組み、小型で自律的な33グラムのドローンを開発しました。

モデルは昆虫の群れ?

研究チームは昆虫の群れに触発され、このドローンを開発したとのこと。昆虫は個々になると制限される傾向にありますが、群れで動く場合は、個々の制限を超えることができます。同じプロセスを小型ドローンに適用することにより、大型のドローンでは通常困難なタスクを実行できるようになりました。

目的は捜索救助活動

このプロジェクトの目的は、捜索救助活動において、小型ドローンの群れは有効がどうかを調査することでした。救助隊員が崩壊の瀬戸際にある建物などの災害現場を探索する際、この小さなドローンの群れを解放すれば、ドローンの群れは自動で探索を始め、関連データとともに基地局に戻ってきます。救助隊員はそのデータを元に、救助活動を進めることができます。

気になる検証結果は?

実際にこの技術が緊急時に有効なのかどうか?テストするために研究者は、屋内オフィスに2人のダミー犠牲者を配置し、災害シナリオを再現しました。6台のドローンの群れは、6分以内にオープンルームの約80%を探索することに成功。検証では1台が人を発見したものの、カメラが故障しており撮影ができませんでした。しかし、別の1台がミッションをクリアしました。群れだからこそ、そのようなトラブルも回避することができたのです。

小型群れドローンの課題とは?

各小型ドローンに無線通信チップを搭載させ、チップ間の信号強度を利用することで、お互いを回避させ、群れで動いてもぶつかることのない速度の制限や障害物を回避することを可能に。この方法は、余分なハードウェアや計算を必要としないため、ドローンの小型化を実現しました。

今後の小型群れドローンの課題は、研究チームによると個々の知能レベルにあります。未知の環境でも個別のナビゲートをするには、小型ドローンには検知と計算の制限があるためです。

見据えるのは、ナビゲーションシステム

研究チームはインスピレーションを求めて自然に目を向けました。昆虫は地図の代わりに、食料源や自分の巣などのランドマークや行動に関連する場所を覚えています。

小型ドローンに搭載するナビゲーションシステムの新たなアイディアとは、とことんシンプルにすることです。この小型ドローンは、昆虫と同様その場の障害を避けることに専念し、基地局に戻ることを最優先に動きます。ドローンにそれぞれの優先方向を辿らせ、ベースステーションに戻るという道筋のみを記憶させることで、33gという小型化を実現したと、研究者は語りました。捜索救助活動に、小型群れドローンの活躍が期待されます。

編集後記

捜索救助に、小型群れドローンが非常に有効であるという今回の検証結果。ドローンは小型であればあるほど、人の進入が困難な場所にも難なく入り込むことができます。小型群れドローンの更なる進化に期待です。

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2019.12.04