米マサチューセッツ州ホプキトンに拠点を置く「Alaka’i Technologies(アラカイテクノロジーズ)」が水素燃料電池で飛行する世界初のエアモビリティ「Skai(スカイ)」を発表しました。
アラカイ・テクノロジーズについて
アラカイ・テクノロジーズは2015年にブライアン・モリスン氏が設立した、航空モビリティーの設計と製造を行うベンチャー企業です。各幹部は、航空宇宙の開発や生産管理、空域領域のプロチームが揃っています。
アラカイはクリーンでシンプルなデザインにこだわり、また、安全で誰もが利用できる交通手段になる様なモビリティ設計に取り組んでおり、このたび水素燃料電池で空を飛ぶエアモビリティ『Skai』を完成させました。
同社は今後、水素燃料モビリティによる交通の変革を目指しているとのことです。
水素燃料電池で動く『Skai』
『Skai 』にはローターが6つ付いており、最高時速は189km。中は広々としており、最終的には5人まで搭乗可能とのこと。
空中タクシーとしての実装を視野に入れており、アプリを使って手軽に予約を行うことができます。
もしもこの空中タクシーが実装化されれば2時間の通勤時間を直線距離の移動で30分以内に減らすことができ、移動革命が起こるでしょう。
また、従来のエアモビリティと比較した時に『Skai』の持つ最も革新的な特徴は、一貫して水素燃料電池を使用している点にあります。
最もクリーンなエネルギーである水素を使うことで、Skaiの水素燃料電池は95%再利用でき、残りの5%はリサイクルできます。排出されるのは純水のみで、かなりエコロジカルな実装が可能になります。
『Skai』今後のビジョン
アラカイ・テクノロジーズの共同設立者であり社長兼技術責任者(CTO)でのブライアン・モリスン氏は『Skai』の今後に関してこの様に語っています。
「この驚くほど優秀なチームが、それぞれの経験を持ち寄るために団結した結果、スカイをリリースして交通を変革するという共通の重要なビジョンを、ついに実現できました。スカイは、交通渋滞の緩和から自然災害時における物資の供給まで、実用的な実世界のためのソリューションを提供します。スカイは、商用、民間、貨物、個人向けの航空モビリティー市場のために、手頃な価格の現実的なアプリケーションを提供できる見通しです。」
アラカイ・テクノロジーズはFAA(アメリカ連邦航空局)と共にテスト飛行を開始しました。これから認可取得を経て、効率的な貨物配送やタクシーとしての実装を実現し、水素燃料電池を使用した新たなモビリティの可能性を広げて行くでしょう。
編集後記
世界で初めて水素燃料電池で動くエアモビリティ「Skai(スカイ)」が発表されました。エコロジカルなエアモビリティとは革新的。モビリティを語る際に、常に注目される「燃料」の部分。電気自動車が当たり前に走る今、エアモビリティも水素燃料電池を使ったエコな物が通用化される日も近いかもしれません。アラカイ・テクノロジーズの今後に注目です。