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新たな交通革命がすぐそこに!?最新のエアモビリティ「eVTOL」に迫る!

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人類は歴史を通じて、交通手段を発展させることで社会を変革してきました。汽船、鉄道、自動車、航空機など、移動の手段を増やすことで、私たちの生活はより豊かになってきました。

今回はさらなる交通革命をもたらす可能性がある「eVTOL(電動垂直離着陸機)」について紹介します。この革新的な航空機が当たり前の存在になるかもしれない未来を見据えて、eVTOLとは何か、どのような企業が取り組んでいるのか、そして将来どのような展望があるのか、まとめてご紹介します。

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「eVTOL(電動垂直離着陸機)」とは?

出典:https://ir.jobyaviation.com/

eVTOL(電動垂直離着陸機)とは文字通り、「垂直に離着陸ができる車」のことです。英語名で「Electronic Vertical Take Off and Landing」の頭文字をとって「eVTOL」になります。別名、「空飛ぶクルマ」と言い換えることもでき、1900年代から多くの人が夢を見てきたものがいよいよ実現されるかもしれないというロマンに満ち溢れています。

お気づきの方もいるかもしれませんが、これ日本では評判があまりよろしくない「オスプレイ」に似ていますよね。概念上同じ機体ではあるのですが、この「eVTOL」は電力が主役であり、騒音対策や環境への配慮もバッチリという意味も込めて「e」をつけているようです。

このeVTOLですが、実は既に世界中の多くの企業が開発・実装に挑戦しています。その中でも、近年とりわけ成長しているのが「Joby Aviation(ジョビー・アビエーション)」というアメリカの企業になります。

「Joby Aviation(ジョビー・アビエーション)」とは

出典:https://ir.jobyaviation.com/news-events/press-releases/detail/49/joby-applies-for-japan-aircraft-certification

Joby Aviation(ジョビー・アビエーション)は2009年にJoeBen Bevirt(ジョーベン・ビバート)氏によって設立された企業になります。公式サイトによると、当初はエンジニア7人でカリフォルニア州郊外の工房で、電気モーターやソフトウェア、リチウムイオンバッテリーなどほぼ全ての部品を一から設計し、技術の最前線を探求していたようです。当時から時代の最先端をリードする企業のポテンシャルがあったようですね。

彼らの転機は2012年。この年にNASAとパートナーシップ協定を締結し、電動飛行プロジェクトにてthe X-57 and LEAPTechなどのNASA航空機の開発に従事しました。そして2015年にeVTOLの小型のデモ機を設計し、初飛行の実現後、2017年に実物大のデモ機を設計しました。こちらも飛行実験を無事成功させ、2019年には量産化を見据えた試作品を完成させて、現在に至るまで本格的な飛行実証に着手しています。2020年に、トヨタとパートナーシップを締結し、日本そしてグローバルに事業を展開する準備を着々と整えているようです。2022年2月にはANAホールディングスとのパートナーシップも締結し、まさに日本の「陸」と「空」を抑えた状態になっています。

そして2022年10月、満を持して、日本での飛行許可を目的に型式証明申請を発表。開発中の機体について航空法に基づく型式証明を申請し、受理されたと発表しました。社会実装される日もそんなに遠くはないのでしょうか。

ホンダのHonda eVTOL

出典:https://www.honda.co.jp/future/EngineerTalk_eVTOL1/

実は日本においてもeVTOLをめぐる競争は既に始まっており、国内自動車メーカーにおいて、直接的なeVTOL開発を表明したのは「ホンダ」が初めてでした。同社は、2021年9月に「Honda eVTOL」の存在を明かし、「地上と空のレイヤーを組み合わせた3次元の移動サービス」として発表しました。空の移動をもっと身近にする、というコンセプトを掲げ、安全性や利便性に特化した機体を開発しているようです。

同社は、Honda Jetという小型ビジネスジェット機にも力を入れてきており、世界トップクラスの燃費性能技術を新しいeVTOLにも活用する予定です。また、同社が持つ超高回転ジェネレーターやバッテリー、モーター、パワーコントロールユニット、センサー・制御技術などのアセットを総動員して、新たな市場開拓に乗り出していくようです。

同社のeVTOLの特徴は、なんといっても航続距離が約400キロまで伸びることです。業界をリードするJoby AviationのeVTOLの航続距離でさえ約240kmであることに比べて非常に高いことがわかりますね。航続距離が伸びることによって都市間の移動も実現できるので、同社の提供する陸の移動サービスと接続することで、シームレスな体験を提供できるようになるとのことです。

(ホンダが公開している動画でこの体験のイメージが描写されているので、ぜひ見てみてください。)

ホンダのエアモビリティ戦略

出典:https://www.honda.co.jp/news/2021/c210930b.html

ホンダは、「すべての人に、生活の可能性が拡がる喜びを提供する」というビジョンを掲げており、創業100年になる2050年を見据えて、様々なチャレンジを行っています。具体的には、現在のビジネス転換や進化を図るとともに、新しい領域へのチャレンジやオープンイノベーションへの取り組み、そして事業を掛け合わせたソリューションの提供などを通じて新たな価値を社会に届けることを計画しているようです。

また、環境負荷のゼロ化や事故のない社会構築など、社会問題に対する解決策の研究にも取り組んでいます。さらに、アバターロボットや宇宙領域への挑戦など、ワクワクするような未来への挑戦にも積極的に取り組んでいるため、今後も人々の生活を広げるような事業を展開していくことが期待されます。

直接的にeVTOLを開発している/開発を公開している国内自動車メーカーは今の所ありませんが、Joby Aviationと協働しているトヨタが今後の一番の競合になってくるでしょう。今後エアモビリティ空間をめぐる競争が激化することは間違いないので、目が離せませんね。

本記事をお読みいただき、ありがとうございました。『ブレードランナー』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ドラえもん』など多くの作品の中で度々登場する「空飛ぶクルマ」。こんなの夢物語だと思っていた方も、トレンドを見ると、この「夢物語」もそんなに遠い未来ではないと感じませんか?飛行機や自動車の進化も凄まじいですが、陸と空の中間を走る「eVTOL」には新しい可能性を感じます。Joby Aviationの許可申請も2022年のことなので、今年もしくは来年にはさらなる進展があるのではないでしょうか。今後の展開に目が離せませんね!エアモビリティ業界の動向にも引き続き注目していきたいと思います。

編集後記

本記事をお読みいただき、ありがとうございました。『ブレードランナー』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ドラえもん』など多くの作品の中で度々登場する「空飛ぶクルマ」。こんなの夢物語だと思っていた方も、トレンドを見ると、この「夢物語」もそんなに遠い未来ではないと感じませんか?飛行機や自動車の進化も凄まじいですが、陸と空の中間を走る「eVTOL」には新しい可能性を感じます。

Joby Aviationの許可申請も2022年のことなので、今年もしくは来年にはさらなる進展があるのではないでしょうか。今後の展開に目が離せませんね!エアモビリティ業界の動向にも引き続き注目していきたいと思います。

 

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