ドローンはまだ知名度が格段に高いと言い切ることは難しいですが、第35回やつしろ全国花火競技大会で「Pokémon GO」がコラボ企画として6周年を記念したドローンショーのような演出として日常に浸透しはじめています。でも、そもそもドローンショーって何?となる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ドローンショーがどういうものなのかという基本から、ドローンショーを実際に行う上でのおすすめ業者まで紹介します。
現役ドローンパイロット&ライターとして活動中 / Mini2・Phantom4 Pro+ V.2.0の2台を所有 / DJI CAMP スペシャリスト・ドローン検定3級・UAS Level2取得済 / 執筆のご相談はこちらから
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もくじ
そもそもドローンショーとは何か?
花火大会ではさまざまな種類の花火を見ることができますが、その中にはキャラクターやメッセージなどを演出する花火もありますよね。
花火での特別演出のように、観客に対して注目して見て欲しいコンテンツを無数のドローンに搭載しているLEDライトで演出するイベントのことをドローンショーと呼びます。
一般的なドローンは操縦者が送信機(プロポ)を操作することで飛行しますが、ドローンショーの演出に使われるドローンはプログラミングで飛行させているため、安定した演出をできるのが特徴です。
操縦者はGPS受信感度やバッテリー残量などに気を配る必要がありますが、人力で操縦するよりも人的コストや危険、リスクなどを下げられるため総合的に見てもドローンショーは低コスト・低リスクで活用できる演出です。
花火大会のようにキャラクターやメッセージを演出することはもちろん、演出に使用するドローンとLEDライトの数を増やせば、企業名や企業ロゴ、QRコードのように細かい演出を行うこともできます。
ドローンショーに使われるドローンの機種は?
ドローンと聞くと多くの方は大手ドローンメーカー「DJI」の機体を想像するのではないでしょうか。しかし、各ドローンメーカーが販売している機体はそれぞれで特徴や向き・不向きがあるため、大手ドローンメーカーの機体であってもドローンショーに利用できる機体であるとは限りません。
例えば、2020年に開催された東京オリンピックの開会式では、Intel社製ドローン「Shooting Star」が合計1824機使われてドローンショーが実施されました。「Shooting Star」は平昌冬季オリンピックの閉会式のドローンショーでも使われているLED搭載ドローンです。
2022年11月16日には株式会社レッドクリフがドローンショー用ドローン「EMO」を開発するなど、ドローンショーの演出をより効率的に行うための専用ドローンが各社で開発され始めている傾向にあります。
ドローンショーに掛かる費用
Drone show produces scannable QR code in the Shanghai sky.
Neat. pic.twitter.com/oIGsqJxRoC
— Piers Kicks (@pierskicks) April 18, 2021
ドローンショーにかかる費用はイベントの規模により異なり、感覚としてはドローン100機辺りを飛行させる場合で500万円程度がかかると言われています。大きい演出やQRコードのように細かい演出をしようとすると、より多くのドローンを飛行させる必要があるため費用がかさみがちなのが現状です。
また、ドローンショー業者に支払うコストはドローン飛行に関する費用だけではない点も抑えておく必要があります。現在日本国内では100g以上の機体を飛行させる際は、機体登録をしたり、飛行条件によっては使用する全ての機体で飛行許可承認申請を取得しなければいけません。
ドローンショーを業者に委託して実施する場合、基本的には業者が飛行許可承認申請などや保険についても代理で行ってくれますが、その分費用はかかります。ドローンショーのような大がかりな飛行を行う場合、業者によるロケハン対応や当日の運営・監督に対してもコストを支払うのが一般的です。
加えて、ドローンショーはただLEDで表示したいコンテンツを表示して終わりではありません。具体的にどんな流れでコンテンツを表示して、最後はどう表示するのかなどのアニメーションについても業者に委託する必要がありますよね。
なお、ドローンショーの実施を委託する業者によっても相場が異なるため、なるべくコストを下げてドローンショーを実施したいのであれば相見積もりを取り、納得のいく見積もりを出したドローンショー業者を選ぶのが無難でしょう。
ドローンショーの国内事例
ドローンショーは日本国内だけでもさまざまな実施事例があります。もっとも多くの方が知っているのは、やはり東京オリンピックの開会式でのドローンショーではないでしょうか。
また、身近な例ではPokémon GOが各地の花火大会とコラボしてドローンショーを行っていたのも、国内事例として取り上げたいところです。花火大会でのドローンコラボは、普段花火で見る演出とは異なる新鮮な演出を楽しんだ方も多かったようで、Twitterでは様子を撮影した動画を投稿する人が続出しました。
おすすめのドローンショー業者は「株式会社レッドクリフ」
国内でもドローンショーを実施する業者は多数ありますが、その中でも筆者がドローンショー業者としておすすめするのは「株式会社レッドクリフ」です。
日本国内でもっとも規模の大きいドローンショー業者であり、自分が実施したい規模のドローンショーに合わせて予算を組みやすいのがおすすめしたい理由の1つです。100機あたり約500万前後と先述しましたが、株式会社レッドクリフは約300万からドローンショーを実施できるため、さまざまなドローンショー業者の中でもリーズナブルであることが分かります。
また、株式会社レッドクリフはドローンショー用の機体として「EMO」を初めとする機体を自社で開発しているため、ドローンショーに特化した機体を熟知している会社に委託することとなり、危機管理においても安心して任せることができるのではないでしょうか。
編集後記
ドローンショーの基礎知識からドローンショーを実施する上でのコストや委託業者について解説しました!オリンピックなどの演出でドローンショーも身近なものになってきましたが、知名度はまだまだ高いとは言い切れません。
ですが、花火よりも安全かつ低リスクに特別な演出をできるのがドローンショーの魅力ですので、PRしたいコンテンツとドローンショーが合致した場合、ぜひ実施して頂きたいイベントです。ドローンショーは今後さまざまな場面で実施されるイベントですので、日常生活に潜んでいないかチェックしてみてくださいね。
現役ドローンパイロット&ライターとして活動中 / Mini2・Phantom4 Pro+ V.2.0の2台を所有 / DJI CAMP スペシャリスト・ドローン検定3級・UAS Level2取得済 / 執筆のご相談はこちらから