ドローンの機体登録制度が2022年6月から義務化!徹底解説します【事前受付開始中】

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2020、2021年に成立した改正航空法。ドローンの飛行に関するルールの見直しが行われています。

令和3年11月25日には、「無人航空機の機体登録制度」について、登録要領の概要が発表されました。(※リモートIDに関する緩和措置についても発表

発表によると、2022年6月20日より無人航空機の登録が義務化。登録していない機体を飛行させることができなくなります。

どうして機体登録が必要なの?リモートIDってなに?手数料は?など気になることがたくさんあるはず。

そこで本記事では、改正の概要や背景、登録手順、事前の登録受付などについてまとめました。

ぜひ参考にしてください。

▼無人航空機登録ポータルサイト
https://www.mlit.go.jp/koku/drone/

 

今回の制度変更を受けて、academic worksではドローンスクールやドローンを利活用している企業向けのセミナーを行っています。
また、2022年から開始する「登録講習機関」の手続きについても事前予約受付中です。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

▼詳細
https://academicworks.jp/

ドローン機体登録制度が定められた背景とは?制度内容の概要まとめ

「無人航空機の機体登録・所有者登録」はなぜ必要になったのでしょうか。
ドローン社会を取り巻く課題とともに解説します。

背景

昨今、国内でもドローンをはじめとした無人航空機の利活用が大幅に増加しています。

2022年度から「有人地帯での補助者なし目視外飛行」が制度整備されることを受けて、ドローンの社会実装に向けた動きが強まっているからです。

しかし無人航空機による事故の発生率も上昇しています。

国土交通省への事故報告数は、2016年が55件だったのが、2018年には79件、2021年には10月末時点で86件まで増加しました。

これ以外にも農林水産省へは空中散布中にドローンが物損事故を起こした事例も報告されています。

このように、安心・安全なドローン社会の実現には課題が残されているのも事実です。

そこで国ではドローンの所有者を把握する仕組みを作ることで、事故の原因究明や安全上必要な対策レベルを向上させようと考えました。

これらが航空法改正に基づく登録制度を開始する経緯です。

参考:https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_ua_houkoku.html

機体登録制度の概要

この法改正によって、2022年6月20日以降、原則100g以上のすべてのドローン(無人航空機)の登録が義務化されます(一部対象外となるものもあります)。
登録した機体にはリモートIDを搭載。未登録機体の飛行はできません。

また、機体登録制度の施行に先立ち、事前登録の受付も開始します。
事前登録期間は、2021年12月20日~2022年6月19日です。

機体登録・所有者登録の有効期間は3年間となっており、期間を過ぎた際は更新が必要です。

「無人航空機の機体登録・所有者登録」の対象となる機体とは?

現行では重量が200g以上の機体が無人航空機として定義づけられています。
しかし2022年6月20日以降は機体重量が100g以上のものを無人航空機として扱うので要注意です。

まずは機体登録が必要な機体についてまとめました。
また機体登録が完了したドローンを飛行させる際にもチェックが必要です。

詳しく解説します。

登録が必要な機体の対象

原則、機体重量が100g以上の全ての無人航空機が対象となります

ただし機体重量が100g未満のものや、屋内飛行をする機体、研究開発中の機体に関しては対象外です。

対象外となる機体の条件は以下の通り。

・機体の重量が 100g 未満のもの
 (「重量」とは、無人航空機本体の重量及びバッテリー重量の合計を指しており、バッテ
リー以外の取り外し可能な付属品の重量は含まないものとする。)
・法第 131 条の4のただし書に基づきその飛行に当たって登録が免除されているもの
 (無人航空機の研究開発のため、または無人航空機の製造過程における試験飛行を行うものであって、あらかじめ国土交通大臣に届け出ている場合)
・建物内等の屋内を飛行するもの

※法第2条第 22 項において「無人航空機」とは、「航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)」と規定されている。
出典:https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

登録後はリモートIDを搭載

無人航空機にリモート ID 機能の搭載が必要です。

ただし、事前登録を行った機体に関しては、リモートIDの搭載は不要となります。(規則第 236 条の6第2項・無人航空機登録要領による)

他にも、国土交通大臣への届け出を行った飛行や、係留装置を使用した限定的な飛行、指定機関の業務の一環で行う飛行に関しては、リモートIDは備えなくても構いません。

・あらかじめ国土交通大臣に届け出た特定の空域での飛行であって、必要な補助者の配置、飛行空域の範囲を明示するために標識の設置を講じた飛行。
・長さ30m以下の係留装置を使用し、飛行の範囲を制限したうえで行う飛行
・警察庁、都道府県警察又は海上保安庁その他国土交通大臣が指定する機関の業務であって警備その他の特に秘匿を必要とするもののために行う飛行
・2021年12月20日~2022年6月19日の間の事前登録期間中に初回の登録申請が行われたもの
※なお、3年の有効期間が満了後の更新の際にリモートIDの塔載が義務化される可能性があります。
出典:https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

機体登録を完了したドローンを飛行させるときのチェックポイント

制度開始後に必要となる、ドローン(無人航空機)飛行前の確認事項について説明します。

確認事項は主に3つです。
・機体の登録記号がはっきり読み取れるかどうか
・リモートID機能により電波発信に問題がないかどうか。
・外付けのリモートIDを搭載している場合は取付が適切かどうか

詳しくは下記をご確認ください。

① 表示する登録記号に汚れ、かすれ、剥がれ等がなく、明瞭に判読できる状態であること
② 航空の用に供する間、リモートID機能により電波が発信される状態であること(LEDの点灯、操縦画面での表示等、機体製造者が指定する方法により確認すること)
③ リモート ID機能が外付けである場合は、適切に取り付けられていること
出典:https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

機体登録制度の方法とは?手続き・申請方法について

続いて、手続きや申請の流れ、手数料や支払い方法を説明します。

機体登録の手続方法

登録申請を行う方法はオンラインと郵送の2通りあります。

登録システムによる提出、もしくは郵送による提出です。

<手続き方法1.登録システムによる提出>

ドローン情報基盤システム(登録機能)(以下「登録システム」という。)を通してオンラインで提出することができます。

<手続き方法2.郵送による提出>

航空局ホームページに掲載している宛先へ郵送することで提出が完了します。

機体登録はどれくらい有効?更新は必要?

ドローン(無人航空機)の機体登録有効期間は3年間です。(規則第236条の8に基づく)
機体の仕様を変更した場合は登録内容を変更することもできます。また機体を廃棄する際は登録自体を抹消することも可能です。

ただし登録が抹消された機体をもう一度使用したい場合は再登録が必要です。新しい登録記号を発行してもらいましょう。

更新手続きのときも、基本的な申請書への記入事項は変わりません。

以下の事項のみ取り除かれます。

【記入が不要な項目】
・登録記号
無人航空機ごとに国から割り当てられた「JU」から始まる登録記号

・登録システムへのログインに必要なログインID
アカウント開設後に登録システムから通知されたログインID

登録記号について

無人航空機の登録が完了すると、電子メール又は郵送により登録記号が通知されます。(規則第236条の5に基づく)

登録記号は「JU」から始まる12 桁のアルファベット大文字及び数字の組み合わせです。
登録無人航空機毎に一意に割り当てられます。

例:JU12345ABCDE

登録記号は登録更新や変更の届出を行った場合には変更されません。

ただし、一度登録を抹消したもの(有効期限を超過し失効したものを含む。)を再登録する場合は、新たに別の登録記号が割り当てられます
前と同じ登録記号を使用することはできないので注意してください。

ドローンの機体登録に手数料はかかる?支払い方法とは?

ドローン(無人航空機)の登録および更新には手数料がかかります。

それぞれ申請方法や本人確認の方法により異なります。
以下の表を参考にしてください。

また手数料の納付は次の2通りの方法があります。

① クレジットカードによる納付(本人確認書類を郵送する方法で本人確認を行う場合を除く。)
② Pay-easy(ペイジー)による納付 … 銀行 ATM 又はインターネットバンキング納付が可能

所有者、代行者ともに登録・更新申請後は、登録システムから通知された内容や郵送された手数料納付書に記載された内容にそれぞれ従って支払い手続きを行ってください。

何を登録すべき?申請時に記入する項目について

ドローン(無人航空機)の登録申請時、申請書には次の事項を記載しましょう。(規則第 236 条の3に基づく)
なお、所有者が同一の場合、複数の機体を一括して申請することも可能です。

① 無人航空機の種類
② 無人航空機の型式
③ 無人航空機の製造者
④ 無人航空機の製造番号
⑤ 所有者の氏名又は名称及び住所
⑥ 代理人により申請するときは、その氏名又は名称及び住所
⑦ 使用者の氏又は名称及び住所
⑧ 申請の年月日
⑨ 次に掲げる無人航空機の重量の区分の別
・25kg 未満
・25kg 以上
⑩ 無人航空機の改造の有無(無人航空機の性能に及ぼす影響が軽微なものとして規定するものを除く。)
⑪ 所有者の電話番号、電子メールアドレス
⑫ 規則第 236 条の3第 11 号のその他の連絡先として、法人・団体の場合の所有者の氏名並びに部署名及び事務所の所在地
⑬ 使用者の電話番号、電子メールアドレス
⑭ 規則第 236 条の3第 12 号のその他の連絡先として、法人・団体の場合の使用者の氏名並びに部署名及び事務所の所在地
⑮ リモートID機能の有無(外付け型のリモート ID 機器の場合にあっては、当該機器の型式、製造者及び製造番号を含む。)
⑯ 無人航空機が登録の要件を満たしていることの申告(「改造した機体」又は「自作した機体」は所有者が申告。航空局に対し無人航空機の機体製造者等から機体情報が予め報告されたものであって、改造をしていないもの(以下「メーカー機」という。)の場合は製造者が申告)
⑰ 規則第 236 条の3第 14 号のその他国土交通大臣が必要と認める事項
イ) 所有者の生年月日
ロ) 所有者の法人番号
ハ) 無人航空機の製造区分
ニ) 「改造した機体」又は「自作した機体」に該当する無人航空機の重量及び最大離陸重量
ホ)「改造した機体」又は「自作した機体」に該当する無人航空機の寸法(全幅、全長、全高)
ヘ)「改造した機体」又は「自作した機体」に該当する無人航空機の写真
出典:https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

ドローンの機体登録申請時に利用できる本人確認方法とは?

申請時は、所有者の本人確認が必要です。
以下のいずれかで行えます。(規則第236条の3第2項に基づく)

更新手続きや、登録内容の変更を行う際も同様です。

① マイナンバーカードの電子証明書を送信する方法による本人確認(個人・オ
ンライン申請の場合)
② G ビズ ID による本人確認(法人・オンライン申請の場合)
③ 運転免許証又はパスポートの顔認証による本人確認(個人・オンライン申請
の場合)
④ 本人確認書類の郵送による本人確認(郵送申請・オンライン申請の場合)
出典:https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

ドローンの機体登録申請時の注意事項

改造したドローン(無人航空機)を所有している方は申請するときにいくつか気を付けなくてはいけないことがあります。

無人航空機を改造している場合、改造の内容や程度によっては安全な飛行に影響を及ぼすおそれがあります
そのため、メーカー機・自作機別に定められた以下の区分に従い、改造の有無を申請しましょう。

■軽微な改造
以下の改造(破損等により修理をする場合を含む。)については、性能に及ぼす影響が軽微なものと認められることから、改造として申告又は変更の届出を要しません。

・「メーカー機」の場合
当該無人航空機の機体製造者等が取扱説明書等で認めている範囲の改造(機体製造者等が使用を認めている部品の取り付け、取り外し等により機体製造者等が定める機体の重量、最大離陸重量、寸法の変動が±10%以上となる改造も含む)。

・「改造した機体」又は「自作した機体」の場合
申告した機体の重量、最大離陸重量、寸法の変動が±10%未満に収まる改造。

■改造
改造として申告するのは、以下の場合です。

・「メーカー機」の場合
当該無人航空機の機体製造者等が取扱説明書等で認めていない改造。(機体製造者等が定める機体の重量、最大離陸重量、寸法の変動が±10%未満となる改造も含む)この場合は、「改造した機体」として申告し、以降は「改造した機体」として取り扱うものとします。

・「改造した機体」又は「自作した機体」の場合
申告した機体の重量、最大離陸重量、寸法の変動が±10%以上となる改造。
ただし、機体製造者等が想定する範囲内の着脱可能な部品の交換・取り外しにより一時的に重量、寸法が増減する改造については、±10%以上となるものであっても軽微な改造とみなし、改造としての申告は不要となります。

■大規模な改造
以下の改造については、機体の性能に及ぼす影響が大きく、同一の機体とはみなせないことから、「自作した機体」として登録するものとする。なお、既に「メーカー機」又は「自作した機体」として登録している場合にあっては、登録の抹消を行った上で、別の「自作した機体」として改めて登録しなければならない。

・動力方式の変更(単発機から双発機、エンジン機から電動機への改造等)
・操縦方式の変更・追加(FPV 機能や自動操縦機能の追加等)
出典:https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

まとめ

改正航空法の項目の一つである、無人航空機の登録について手続きや申請方法を解説しました。

登録が完了した機体には原則リモートIDの搭載が必要ですが、事前登録期間中に手続きを行った機体に関してはリモートIDの搭載が免除されます。(ただし、3年の有効期間が満了後はリモートIDの搭載が義務化される可能性があります)

ドローン(無人航空機)を扱うすべての人々が安心・安全な環境で利用できるよう、しっかり確認していきましょう。

VIVA!DRONEでは、今後もドローンに関する様々な情報を発信していきます。
ぜひ引き続きチェックしていただけると嬉しいです。

ドローンスクールやドローンを利活用されている企業の方々で、今回の制度変更について詳しく確認したいという方は、ぜひacademic worksをご利用ください。

academic worksについて

academic worksでは、ドローンに関わる事業を行う企業や自治体、スクールを対象にしたサポートサービスを行っています。
昨今の航空法改正にともなう法規制の相談はもちろん、登録講習機関手続きも事前予約可能です。

「弊所では2015年12月の航空法改正以降、ドローンソリューションを提供する企業様、そしてドローンスクール、ドローンを利活用した実証実験を行う各自治体の法務サポートを行ってきました。
今回の制度変更において、ビジネスチャンスを創出すべく、すでに多くのお問合せご相談をいただいております。
特に2022年より開始する「登録講習機関」の手続きに関しては、弊所でも事前にご予約いただいたスクール様のみ対応させていただいておりますので、なるべくお早めにご相談、お問合せください。 」

academic works行政書士事務所

【黒沢怜央】
代表行政書士
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)参与

【本間貴大】
ドローン規制担当

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2021.12.21