係留ドローンに関する航空法施行規則の一部改正【2021年10月から適用】

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国土交通省は、2021年9月24日に航空法施行規則の一部改正(飛行規制の一部緩和)を発表。
ドローン等の飛行に係る許可・承認の見直しを行いました。

人口密集地や夜間などの特定の条件下でのドローン飛行においては、十分な強度を持つワイヤーなどで係留することで、事前に許可・承認の申請が不要になります。

これにより、道路などのインフラや建物の点検を行う際にドローンを導入しやすくなるでしょう。

本記事では、航空法施行規則の改正内容や、適用地域・飛行条件について詳しく解説します。

そもそもドローン(無人航空機)とは?
航空法の注意事項を解説

無人航空機とは

国土交通省によると、「無人航空機とは人が乗ることができない飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船で、かつ遠隔操作または自動操縦により飛行させることができるもの」と定義されています。

ドローンはもちろん、ラジコン機や農薬散布用ヘリコプターなどが該当します。

ただしラジコン機であっても重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)200グラム未満のものは「模型航空機」に分類されます。

無人航空機の飛行ルールに関する注意事項

無人航空機を飛行させる場合は、航空法により定められている基本的なルールに従う必要があります。
ルールに違反した場合は、50万円以下の罰金(飲酒時の飛行は1年以下の懲役または30万円以下の罰金)が課されるので注意しましょう。

国土交通大臣の飛行の許可・承認を受ける場合の流れは以下の通りです。
飛行させる10日前(土日祝等は含まれません)までに手続きを完了させる必要があります。

1.オンラインサービス「DIPS」を使用
2.地方航空局または航空事務所(東京または関西)に申請書を提出

2021年10月より適用される航空法施行規則の改正内容とは?

国土交通省は、航空法施行規則の改正(飛行規制の一部緩和)について次のように述べています。

十分な強度を有する紐等(30m以下)で係留し、飛行可能な範囲内への第三者の立入管理等の措置を講じてドローン等を飛行させる場合は、以下の許可・承認を不要としました

  • 人口密集地上空における飛行(航空法第132条第1項第2号)
  • 夜間飛行(法第132条の2第1項第5号)
  • 目視外飛行(法第132条の2第1項第6号)
  • 第三者から30m以内の飛行(法第132条の2第1項第7号)
  • 物件投下(法第132条の2第1項第10号)

出典:https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

飛行エリアや飛行条件を限定することで、航空機や地上の安全を確保した状態でドローン(無人航空機)の飛行が可能だと判断したためです。

ドローンに関する航空法施行規則の変更点

■変更前

従来は、以下の環境でドローンを飛行させる際は事前に国土交通省への許可申請が必要でした。

飛行環境
・人口が多い地域の上空
・150メートル以上の上空

 

■変更後

2021年10月以降は一定の条件を満たせば、以下の飛行環境において事前の許可・承認申請の対象外となります。

【条件】
・長さが30メートル以内のひもでドローンをつなぐ
・飛行範囲内に第三者への立入を監視する

 

飛行環境
・人口密集地の上空
・夜間
・操縦者の目が届かない目視外の飛行

 

さらに、農薬散布などドローンから荷物や物件を投下する際も、同条件で係留している状態であれば事前の許可・承認申請の手続きは必要ありません

▼参考
無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン
https://www.mlit.go.jp/common/001303818.pdf

無人航空機に係る規制の運用における解釈について
https://www.mlit.go.jp/common/001303820.pdf

ドローン等の飛行禁止空域の見直し

煙突や鉄塔など、高さ150メートル以上のビルや構造物の周辺を飛行する際のルールが変更されました。

対象となる高構造物の周辺30m以内の空域では、地表または水面から150m以上の空域でも無人航空機を飛行させることができます。

これらの建築物周辺は、航空機などの飛行が想定されないためです。

ただし次のような条件下で飛行させる場合は、引き続き航空局の許可承認が必要なので注意しましょう。

【対象条件】
・第三者の立入管理が不十分な状況下でドローンに係留飛行させる場合
・危険物輸送等の特定の飛行を行う場合

 

編集後記

このようなドローンに関する飛行ルールの改正により、複雑な手続きを行うことなくドローンを利用することが可能になります。今後ますます産業へのドローン参入が進んでいくことでしょう。今後の動きにも注目です。

 

 




2021.10.06