調査・測量・施工管理で大活躍!建設・土木業界のドローン活用

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ビジネスの領域で広く使われるようになったドローン。なかでも、人手不足が深刻な課題となっている土木・建設業界において、その活用が推進されています。

そして、土木・建設業界でのドローン活用において、さまざまな取り組みを掲げているのが国土交通省。民間企業とタッグを組みながら、「調査・測量・設計」「施工」「維持管理」それぞれの領域で、システムの開発や試行工事の実施、基準改定に向けた協議などが行なわれており、ドローンが積極的に活用されています。

ビジネスチャンス到来!ドローン活用が期待される8つの分野

テラドローンが国土交通省発注の3次元起工測量を初実施!

株式会社テラドローン(東京都渋谷区)は、砂防堰堤の3次元起工測量を福岡県朝倉市にて初めて実施しました。

ドローン搭載型レーザによる測量を国内外で350回以上行なってきたというテラドローン。今回は、樹木伐採を控えた工事現場を舞台に、およそ20分間、ドローン搭載型レーザを飛行させての測量です。今回は、5~7haもの測量を完成させ、±10cmの高精度な地表データの取得にも成功。砂防堰堤工事における正確な施工管理に貢献しました。

今回使用したのは、自社開発のドローン搭載レーザ『Terra Lidar(テラライダー)』。早稲田大学との共同開発により誕生したドローン搭載型レーザです。従来のドローン搭載型レーザは、価格が3000万円~4000万円。高額なことから、建設および測量分野の企業ではなかなか導入が進みませんでした。しかし、『Terra Lidar(テラライダー)』は一般的なドローン搭載型レーザの3分の1を切る1000万円以下に価格を設定。導入時のコストが大幅に削減されることから、より多くの現場でレーザシステムの活用が進んでいくことでしょう。

『Terra Lidar(テラライダー)』に関する詳しい情報は、テラドローンのホームページをご覧ください。

国土交通省が推進するi-Construction(アイ・コンストラクション)

近年、少子高齢化に伴う働き手の減少、自然災害への備えや、老朽化を迎えるインフラの維持管理といったさまざまな課題があげられています。限られたリソースのなかで、従来と同じ仕事をしていくためには、生産性の向上が欠かせません。

そこで、国土交通省が掲げているとりくみが『i-Construction』。「ICT技術の全面的な活用」「規格の標準化」「施工時期の平準化」などの施策を建設現場に導入し、建設生産システム全体の生産性向上を図ることが目的とされています。

ホームページで公開されているロードマップでは、「すべての建設現場でICTや3次元データを活用すること」、それによって「2025年までに建設現場の生産性2割向上を目指すこと」が目標として掲げられています。

3Dデータの利活用

『i-Construction』では、2017年から段階的に、「3Dデータ利活用方針の策定」「3Dデータ利活用ルールの整備」「オンライン電子納品やクラウド等を活用した情報共有システムの試行、機能要件整理」が進められてきました。

これを受けて、2019年中には「オンライン電子納品やクラウドなどを活用した情報共有システムの開発」を行ない、2020年に運用を開始すること。また、「オープンデータ化に必要な環境整備」を2019年~2020年にかけて行ない、2021年からオープンデータ化を実施することが計画されています。

ICT活用に向けたとりくみ

その枠組みにおいて、ICT活用に向けた各領域の取り組みが掲載されています。

「調査・測量・設計」では、「3D測量の拡大」「試行結果等を踏まえた改定」「数量の自動算出方法の整備」を2019年中に行ない、2020年からは「地域測量の実装化」と「原則すべての工事で3Dデータの適用」が行なわれるよう計画されています。

「施工管理」の領域では、「ICT浚渫工(湾口・施工部分)」「ICT基礎工」「ICTブロック据付工(湾港)」における「試行工事の実施(各種要領の検証・改定)」を2019年中に行ない、2020年からはそれらの「本格運用」を目指す構えです。

「監督検査」の領域では、「合理化モデル工事の本格運用開始」ならびに、「基準類の撤廃・改善」を2019年中に実施。2020年からは品質管理基準の改定を行なう計画です。

さらに、「現場施工の効率化」の観点では、「JIS等基準改定協議」を2019年中に実施し、2020年~2021年中に改定。土木構造物設計「マニュアル」「手引き」を2020年中に改定し、2021年より新技術を標準化させていく方針が記載されています。

UAV(無人航空機)を用いた公共測量マニュアル(案)

国土交通省・国土地理院のホームページでは、『UAV(無人航空機)を用いた公共測量マニュアル(案)』が掲載されています。このマニュアルは、測量新技術を公共測量で用いる場合の指針を示したものであり、規定をすべて順守する必要はないことが明示されています。最終成果が精度を満たしており、さらにそのことを点検測量で確認できれば、規定どおりでなくても構わないということが前庭条件です。

ただし、最終成果の精度等を適切に確認できない場合や、制度の確保を別途示すことが困難な場合には、このマニュアルを順守して作業を行なうことが求められています。

『令和元年度i-Construction大賞』の募集

国土交通省で募集している「i-Constuction大賞」。より良いとりくみを横展開していくべく、昨年度より受賞対象が民間企業などに拡大されました。令和元年度の募集は、2019年9月19日より始まっています。

募集対象となるのは、下記に該当するとりくみのなかでも、すぐれた実績をあげたとりくみとされています

  • 発注機関(※)から受注した工事・業務において、平成30年度に実施したとりくみ(元受け・下請けは問わない)
  • 平成30年度に各団体が独自に実施したとりくみ(新技術の実装または研究開発に対するとりくみ、ベンチャー企業の連携によるとりくみなど)

※国土交通省や地方公共団体から受注した元請け企業のとりくみは募集対象外。

応募要件は、『i-Construction推進コンソーシアム』の会員であること。会員の申し込みは、『i-Construction推進コンソーシアム』ホームページから申請できます。

応募期限は、2019年10月31日(木)12時までです。

ちなみに、昨年開催された『平成30年度i-Construction大賞』では、3団体が「国土交通大臣賞」、22団体が「優秀賞」を受賞しています。

編集後記

多くの人手や技術を必要とする建設・土木業界。一般的にハードな就労イメージを持たれがちであり、働き手の減少が懸念されていることも事実です。i-Constructionによって生産性や働き手の環境が向上し、工事現場が魅力的な環境へと変革していくことを願ってやみません。

道路、トンネル、橋梁、ダム…インフラ点検を支えるドローン

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