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全国で受験可能なドローン検定。取得の必要性やメリットは?

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ドローン検定とは、ドローン検定協会が主催している民間の検定試験であり、正式名称を『無人航空従事者試験』といいます。

ドローンは、ルールの範囲内で飛行させるのであれば、特別な免許や資格を必要としない航空機です。しかし、「ドローンをビジネスで活かしたい」「ドローンに必要な知識や技術を着実に身につけたい」といった目的を持つ場合、ドローン検定の資格をさまざまな場面で役立てることができます。また、資格を取得するうえで得られる10のメリットも、検定合格者だけの特権といえるでしょう。

ドローン検定の成り立ち

インフラ整備や災害救助、レジャーにいたるまで幅広い用途で活躍の場を広げているドローン。民間企業だけでなく、政府もドローンの活用に積極的な姿勢を示しています。その取り組みを示す事例として、経済産業省のホームページでは、空の産業革命に向けたロードマップ2019が公開されています。これは、ドローンを安全に活用していくための技術開発および環境整備策を取りまとめられたロードマップです。

しかし、その一方で過去には数多くのドローン事故が発生しています。今後ドローンをより身近な存在にしていくためには、ドローン操縦者各人の知識を高め、事故を抑制していくことが重要です。

ドローン操縦者の知識レベルを客観的に評価し、その知見を継続的に高めながら周囲へ理解を広めていきたい──ドローン検定は、こうした考えを具現化するための取り組みとして誕生しました。

ドローン検定合格者が得られる10のメリット

[1]国土交通省へ許可・承認申請をする際、資格証明書を添付できる

[2]国土交通省認定の『基礎技能講習』を受講する際、“座学1”(4時間)が免除される

[3]ドローンを安全に活用するための知識が身につく

[4]自社や自身のPRにつながる

[5]Q&Aコミュニティに参加できる(非合格者は閲覧のみ)

[6]オンラインサービスで自身の飛行ログを管理できる

[7]合格者用のロゴマークを名刺やホームページに記載できる

[8]提携団体等による各種講習を受講できる

[9]提携団体等による各種講習のうち、座学が免除される

[10]ドローン検定オリジナルグッズを購入できる

ドローンは、機体や場所などの条件が航空法の規定範囲を超える場合、国土交通省に許可を得る必要があります。たとえば、禁止区域での飛行や、200g以上の機体を使用するときなどに申請が必要です。

申請の際、資格証明書があれば、ドローンの正しい知識や技術を客観的に示せるわかりやすい指標となります。

さらに、ドローン検定協会が運営しているコミュニティでの情報交換や、提携団体での講習受講資格など、資格取得後もドローンの知見を継続的に高めていけることも嬉しいポイントです。

ドローン検定の試験出題範囲

ドローン検定は4級~1級まで4つに分かれており、等級によって出題範囲が異なります。主な出題項目は、「基礎知識」「物理学」「工学」「気象」「専門知識」「法令」です。等級が上がるほど出題される範囲が広くなり、1級ではすべての範囲が出題対象となります。

たとえば、「工学」の項目。4級なら「航空工学」だけが対象となりますが、1級になると「航空工学」に加えて「材料工学」「流体工学」「電気電子工学」「無線工学」まですべてが出題範囲です。

等級が高くなるごとに難易度も上がっていきますが、試験対策を万全に行なえば決して高すぎるハードルではありません。1級の受験申込者には、出題範囲を開設したPDFが提供されます。1級はこのPDFを、4級~2級はテキストを読み込みながら練習問題や過去問題を繰り返し解いて試験に臨みましょう。

ドローン検定の受験資格と受験料

ドローン検定は、2級を受験する場合に3級の合格実績、1級を受験する場合に2級の合格実績が必要です。そのため、まずは4級または3級から受験しましょう。

受験料は、4級:3000円、3級:5500円、2級:1万5000円、1級:1万8000円です。

ドローン検定の実施スケジュールと受験会場

ドローン検定2級~4級の試験は、隔月(奇数月:1月・3月・5月・7月・9月・11月)で開催されています。1級の試験のみ、日程が1月・5月・9月の年3回に限定されますので、応募の際には注意しましょう。

試験会場は、東京、大阪、名古屋といった主要都市だけではありません。北海道、東北、北陸、関東、東海、関西、四国、中国、九州、沖縄まで全国で幅広く実施されています。詳しくは、ドローン検定協会のホームページを確認してみてください。

ドローン検定 公式テキスト(3級・4級対応)

 

ドローン検定 公式テキスト(2級対応)

編集後記

「ドローンを安全に操縦したい」「ドローンの知見を客観的に証明してビジネスに役立てたい」──そんなとき、全国規模で実施されているドローン検定は、その技能を自他ともに把握するうえで便利な資格といえるでしょう。実戦で活かせる知識を継続的に高めていけるという点でも、取得して損はありません。

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2019.09.06