ドローンに必要?シーン別・国家資格/民間資格と費用まとめ

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「ドローンに興味がある」という方のなかには、資格取得を検討されている方も多いのではないでしょうか。なかでも、ビジネスに活用するために産業用ドローンを扱いたいという場合には、免許取得が必須です。そこで、ドローンにはどんな資格があり、費用はそれぞれどのくらいかかるのかについてまとめました。

資格や申請なしでドローンを飛ばせる条件

まず押さえておきたいポイントとして、ドローンは必ずしも資格や申請が必要なわけではありません。航空法や自治体の条例によって詳細は異なってきますが、おおまかなルールとして、下記の条件が揃っている場合は誰でも飛行させることができます。

・飲酒時には飛行させないこと

・衝突の恐れがあると判断した場合、衝突回避の対策を行なうこと

・急降下など、危険を伴う迷惑な飛行をしないこと

・機体や周囲の状況を事前準備し、安全確認を怠らないこと

・200g未満かつ技適マークがついた機体であること

・日中の時間帯に、目視できる範囲内で飛行させること

・飛行禁止区域では飛行させないこと

・危険物の輸送や投下をしないこと

・人、建物、自動車などと30m以上の距離をとること

・イベント会場およびその周辺で飛行させないこと

(上から1~4つ目までのルールは、2019年9月18日付けで航空法が改正され、新たに追加された飛行ルールです)

飛行禁止区域とされる人口集中地区(DID)は、国土地理院の『地理院地図』から確認できます。また、大きなイベントが開催されるときや、各国の要人が来訪してくるときなどは、普段は飛行OKなエリアでも、期間を定めて飛行禁止となる場合があります。イレギュラーな禁止区域については、その都度、国土交通省のホームページに掲載されます。ドローンの飛行計画時には、必ずチェックするようにしましょう。

上記は、航空法およびドローンの飛行ルールにもとづいた最低限の決まりごとです。上記のルールからひとつでも逸する状態で飛行させたい場合、必ず許可・申請、免許取得などが必要となります。また、航空法の改正や自治体ごとの条例の見直しなども珍しいことではありません。飛行計画時には、必ず最新の情報をチェックするとともに、必要に応じて関係機関への問い合わせを行ないましょう。

新たな飛行ルールや航空法の詳細については、下記の記事もぜひご覧ください!

2019年9月の航空法改正!新たなドローン飛行ルールとは?

機体・シーン別、ドローンに必要な国家資格とは?

では、ドローンの飛行で資格が必要となるのは、どのようなケースでしょうか?

ドローンを飛行させるとき、資格取得が必要か否かの大切な基準となるのが周波数です。トイドローンやホビードローンと呼ばれる一般ユーザー向けのドローン(ビジネスではなく、趣味で飛行や空撮を楽しむ機体)の周波数は、「2.4GHz帯」が主流。この周波数は、電波法で「ほかの無線機に影響をおよぼさない微弱無線」であるとされており、無線免許が必要ありません。

しかし、ビジネスで活用される産業用ドローンや、ドローンレースで使用されるFPV対応ドローンは、それぞれの周波数に応じた無線免許が必要となります。

産業用ドローンに必要な国家資格と費用

産業用ドローンの周波数は、「5.7GHz」。この周波数の場合、『第三級陸上特殊無線技士』と呼ばれる無線免許が必要です。

『陸上特殊無線技士』とは、総務省が定める国家資格のひとつ。試験科目は「無線工学」と「法規」で、多種選択方式によって行なわれます。取得方法は2種類あり、「国家試験」または「養成過程(公募型・受託型)」を選択できます。

国家試験

まず、「国家試験」の試験日程は、6月・10月・2月の年3回。試験地は、東京・札幌・仙台・長野・金沢・名古屋・大阪・広島・松山・熊本・那覇です。

試験料は5,163円です。申請書は公益財団法人「日本無線協会」の各事務所および一般財団法人「情報通信振興会」で販売されており、用紙代は120円。申請書を郵送で請求する場合、用紙代(120円)と郵送代(84円)の合計額(204円分)の郵便切手を同封します。

申請方法は、「インターネット申請」、「郵送」、「協会の各事務所へ直接持参」のいずれかを選択可能。協会へ直接持参する場合、月曜日~金曜日の午前9時~午後5時までが受付時間です。詳細は、公益財団法人「日本無線協会」ホームページに掲載されている『特殊無線技士国家試験案内』のPDFをご覧ください。

養成課程(公募型)

「養成課程(公募型)」の受講料は、関東エリアの場合、2万2,650円。(エリアによって料金が言葉る可能性があります。詳細は日本無線協会のホームページをご覧ください)講義から試験まで1日で行なわれるため、合格率が高いことが特徴です。講義は「法規」が4時間、「無線工学」が2時間で、毎月行なわれています。

申込期間は、講習日の2か月前~10日前まで。定員になった場合は期間中でも申し込みを締め切り、定員割れの場合は期間を過ぎても受け付けてくれる場合があるそうです。

申込方法は、「郵送」または「協会の各事務所窓口へ直接持参」。インターネットやFAX、電話などによる予約は受け付けていないそうです。

申込時には、写真や住民票などの書類が必要となります。詳細は、『「公募型」養成課程のご案内(陸上資格)』のPDFをご覧ください。(リンクは関東エリア、令和元年度のもの)

養成課程(受託型)

「養成課程(受託型)」は、法人および団体向けの養成課程です。「受講者が20名~40名以内」で「100km以下」の距離の場合、受講料は32万9400円(基本料金:30万5,000円)。「100km以上」の場合、46万4,400円(基本料金:43万円)です。「受講者が40名を超える場合(上限:60名)」は、{基本料金+(基本料金/40)×0.8×追加人数}となります。また、「受講者が19名以下の場合」は、別途ご相談くださいとのことです。

受講時間は、「法規」と「無線工学」で合計6時間。申込は、まず受講日の原則2ヶ月以上前に協会へ問い合わせを行なってください。受講日や人数などによる減免措置等を協会と調整後、受講日の2か月と1日前までに申込書を提出します。

『無線従事者養成課程用標準教科書』や写真など、事前に準備しなければならないものが複数あります。詳細は、『令和元年度 「受託型」養成課程のご案内』のPDFをご覧ください。

レース用FPV対応ドローンに必要な国家資格と費用

ドローンレースに使用されるFPV対応ドローンの周波数は、「5.8GHz」。この周波数の場合、『第四級アマチュア無線技士』と呼ばれる無線免許が必要です。

試験は年4回行なわれ、試験月は試験地によって異なります。東京の試験月(令和元年度)は、5月、7月、11月、3月です。

試験手数料および受験票送付用郵送料は5,013円。「インターネット申請」による受付期間は、試験月から遡って2ヶ月前の1日~20日まで。つまり、令和元年12月が試験月の場合、10月1日(火)~10月20日(日)までとなります。「郵送」または「協会窓口への直接持参」の場合、月によっては21日、22日までが申し込み締め切りに設定されていることもあります。

詳細な申込フロー、必要書類、試験地などについては『令和元年度 第三級及び第四級アマチュア無線技士国家試験案内』のPDFをご覧ください。

短期間で知識と技術が身につくドローン民間資格と費用

ほかにも、必須資格ではありませんが、ドローンの技術や資格を短期間でマスターしたい方のためにおすすめの民間資格を紹介します。これらの資格は国家資格ではないため、法的な効力はありません。しかし、「認定証が交付されることで技術を客観的に証明できる」「基礎から応用まで知識や実技を学ぶことで、実践でも安全かつ適切な飛行ができる」といったメリットがあります。

JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)

日本初のドローン民間資格として有名なJUIDAJUIDA認定スクールにおいて、JUIDAが定める科目を修了した操縦士には、必要な申請手続きを経て、『無人航空機操縦技能証明証』が交付されます。また、『無人航空機操縦技能証明証』を習得し、飛行業務を経験した操縦士は、『安全運航管理者証明証』の取得が可能。ドローンの安全運航管理に関する基本知識と、リスクアセスメントを修了し、必要な手続きを経て交付されます。

資格取得にかかる費用は、入会金5万円/年会費1万円。『無人航空機操縦技能証明証』の申請費用が2万円で、『安全運航管理者証明証』の申請費が1万円です。JUIDA認定スクールは日本全国に数多くあり、受講料はスクールごとに異なります。

最寄りのJUIDA認定スクールは公式ホームページの「事業案内」からご確認ください。

DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)

DPAの講習カリキュラムは、高度な技術を要するラジコンヘリ操縦の第一人者である下鶴崇氏によるもの。国土交通省の管理団体認定基準を順守してつくりあげられており、高度な技術を持つインストラクターが受講者のプロポ操作をフォローするなど、手厚いサポートが受けられます。DPAの資格は2種類。『ドローン操縦士回転翼3級』で飛行に必要な基礎知識と操縦の基本技術を習得し、『ドローン操縦士回転翼3級インストラクター』で回転翼航空機の講習を行なうための必要な技能と基礎知識があることが認定されます。

資格取得にかかる費用は、初年度2万円。DPA技能会員の会費(2年間)とライセンス発行料が含まれており、更新料は9,000円(2年ごと)です。

DJI JAPANの技能資格証明

ドローンメーカー最大手のDJIでは、DJI製品を正しく安全に使用できる操縦者の育成を目的とした企業向けプログラム『DJI CAMP(座学教育+実技指導)』を実施しています。また、その技能証明となるのが『DJI CAMP技能資格証明』です。

『DJI CAMP』の受講費用は6万円、『DJI CAMP技能資格証明』認定書の発行費用は1万5,000円~。受講可能な機関によって価格設定が若干変動するようです。

『DJI CAMP技能資格証明』は、3つのランクに分けられています。

・DJIスペシャリスト

“DJIインストラクター”の指導による『DJI CAMP』を受講し、10時間以上の飛行操縦経験があること。DJIインストラクターより教育・監督・技能証明を受け、業務に従事します。

・DJIインストラクター

“DJIマスター”の指導による『DJI CAMP』を受講し、50時間以上の飛行操縦経験があること。DJIスペシャリストの教育・監督・技能証明を行ないます。

・DJIマスター

100時間以上の飛行操縦経験があり、電波法および航空法の高度な知識を持っている。また、重要な業務場面での操縦経験や指導経験、安全運営の知識を有すること。DJI JAPANより認定され、DJIインストラクターの教育・監督・技能証明を行なう資格が与えられます。

無人航空従事者試験(ドローン検定協会)

通称「ドローン検定」と呼ばれ、4級~1級までランク分けされています。これまでに紹介した民間資格と異なり、実技ではなく座学が中心となります。

受講料は、4級:3,000円、3級:5,500円、2級:1万5,000円、1級:1万8,000円。ほかの民間資格と比べて安価に取得できることが特徴です。

ドローン検定の詳細は下記の記事にまとめていますので、ぜひチェックしてみてください!

全国で受験可能なドローン検定。取得の必要性やメリットは?

編集後記

各地でドローン関連の事故が発生しており、よりいっそう安全な飛行が求められるドローン。用途によりますが、資格は決して必須ではありません。しかし、ビジネスでも趣味でも、安全で適切な飛行をするための目安として学んでおけば、いざというときに安心できるのではないでしょうか。

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