出典(Source):Drone Claw 、以下同じ
3Dプリンター&プログラミングで
爪を持つドローンが作られる
市販のドローンに3Dプリンターやセンサー、プログラミング可能な基盤などで作った「遠隔操作できる爪(クロー)」を取り付ける様子を収めた動画がYouTubeで公開されています。この爪付きドローンは、しっかりと袋やボトルをつかんで飛行し、好きなタイミングで爪を開いて保持していたものを落とせるなど、なかなか本格的な機能を備えているようです。さっそくその機体が飛行する姿や製作の一部始終を動画でチェックしてみることにしましょう。
Drone Claw
爪付きドローンの機能
こちらが爪付きに改造されたDJI『Mavic Pro』。機体下部後方にある赤い部品が後付された爪です。
後ろから見るとこんな感じ。
袋に入れた物を届けて落す、といった使い方ができます。
空のプラスチックボドルをつかんで、ゴミ箱の上から落すこともできます。
爪の開閉は、ドローンに付属する標準のプロポ(コントローラー)で操作可能。
爪を開閉させる仕組み
爪の開閉の「トリガー」に使うのは、ドローンに標準で搭載されているLEDライト。この部品は、上の写真にあるプロポでコントロールできます。
このライトの光と「ライトパイプ」と呼ばれる管を通して制御基板に届けられるようにします。
「ライトパイプ」が接続される先はこちらのセンサー。この部品が光に反応し、爪の開閉を行なうモーターを動かす仕組みです。
センサーやモーター制御の仕組みは『MakeCode』 というコーディング不要でプログラムが組めるサービスでつくられています。
爪とそれを動かすパーツ一式は基盤やコードバッテリーを除き3Dプリンターで製作されています。
爪は機体の下部にスナップ・オンで取り付け可能。
アームの先に基盤が入ったケースを装着します。
爪とアームを結線。
アームの先にあるライトにカバーを付け、ここに「ライトパイプ」をつなぎます。
完成したドローンが実際に飛行する様子はこんな感じ。
編集後記
ドローンに後付けして物を落す装置は既に製品化もされており、アメリカのAmazonでも購入可能です。しかし、あえてそれをDIYで制作してみようというのが今回ご紹介した動画の趣旨。自作ゆえに、さらに改造を加えていけば爪のサイズや「握力」などを変えることができますし、さらに大型の機体に取り付ければより重量のある物体を掴んで運んだり、落としたりできるようになるのもおもしろそうなところ。
なお、日本の航空法では屋外を飛行するドローンから物体(物件)を投下する場合は、事前に国土交通省に申請をして承認を受ける必要があるので、ご注意ください。