ドローンレーサーとして活躍する白石麻衣(しろまい)さん
BETAFPV Beta75 Pro 2 Drone for Tiny Whoop FPV Racing
もくじ
白石麻衣(しろまい)さんプロフィール
ドローンレーサー、ドローンカメラマン、ドローンイベントの企画運営、3DCGのデザイナーやディレクターでご活躍中のしろまいさん。2017年11月マイクロドローンコミュニティ (WTW)Wedenesday Tokyo Whoopers を立ち上げ毎週水曜日、都内近郊でマイクロドローンイベントを開催。2018年11月にはドローン選手権”FAI 1st World Drone Racing Championship in Shenzhen”にて日本代表チーム初の女性パイロットに選出される。
世界選手権に初めて出場された女性ドローンレーサーとして各レースやメディアでご活躍中のしろまいさん。今回の記事ではしろまいさんにドローンレースの魅力を教えていただきました★
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始めたキッカケはフリースタイル
最初にドローンにハマったキッカケはレースではなく、フリースタイル。
元々、私が映像畑にいたからフリースタイルで衝撃的な映像を撮りたかったんです。
レースに関しては観戦に行ったのがキッカケ。
その時に見た海外の女性ドローンレーサーが凄く上手で、綺麗で、颯爽と髪をかき上げたりして、、
ランキングも上位で格好良いなあって。そこからドローンレースにも興味が湧いてきたんです。
初めて参加したレースは横浜の赤レンガ倉庫で開催されたものでした。
最初は『赤レンガ倉庫でやる』お洒落さに惹かれた!ほら、女子は赤レンガ倉庫、好きじゃん(笑)
当時、日本の女性ドローンレーサーは凄く少なかったから『初めて』になるのも面白いかなあって思ったんです。
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レースの魅力は人とのつながり
やっぱり圧倒的なスピード感はもちろん!他のスポーツでは味わえない感覚があるのが魅力だと思います。
フリースタイルは個々で作品を作るけど、レースだと集まる場があるから、そこでドローンコミュニティが広がる。
ドローンが好きな人が集まって情報交換したり。そんな人との繋がりがレースの醍醐味だと思っています。
ドローンレースで使う機体は?
ドローンレースで使う機体は基本的に選手それぞれがカスタムして作っています。
機体の軽さも気にするけど、壊れないように剛性のあるフレームを使ったりもします。
だから1台も同じ機体が無い。みんなパーツを1つ1つ自分で買って組み立ててる事が多いです。
少しずつ緻密なパーツ調整をして検証してる人も多くて、選手のこだわりが詰まってる。
世界選手権に日本代表として出場!
前年度の成績から代表選手に選ばれた通知を受け取るんだけど、基本的にどの団体も資金は出ない。
自腹かスポンサーに資金を出してもらう選手が多いけど、私には特にスポンサーは付いていませんでした。
だからクラウドファンディングで資金を集めたんだけど、最終的にドローンレースを知らない方から問い合わせがあったり、たくさんの方に応援してもらったんです。
リターンはWTW限定グッズや私が3Dモデラーなので、オリジナルキャノピーを作ったりしました。
これはネタで入れたんだけど「しろまいとデート券」は一枚も出ませんでした!(笑)
世界選手権は良い方面で言ったら凄く楽しかったけど、やっぱり世界の壁はめちゃくちゃ高かった。
ただ、大会の規模や演出は凄かったです!普段レーサーは5.8GHzのアマチュア無線でリアルタイムの映像を見ながら操縦するんだけど、アナログ電波だと画像の解像度が低くなってしまう。
でも世界大会ではDJI社が開発中の、デジタルでリアルタイムにほぼ近い時間差で表示できる別カメラを機体に乗せてて、観戦してる人もゴーグルと同じ映像をかなり綺麗な画質で見る事ができたの。
テクノロジーやレースの魅せ方の面ではかなり先進的で挑戦的で、面白かったですね。
しろまい流レース練習方法
仕事と育児をしているから(しろまいさんには0歳9ヶ月の娘様がいらっしゃいます)レース前はやっぱり家族に凄く協力してもらってるいます。
たまに子供を連れてレースに行ったりも!機材も積んだら全部の荷物が25kgくらいになる時もあります(苦笑)
家でも練習するけど、大きなレース直前は外の練習場所に行く事が多いです。その時は朝から夜まで一日中、地道に練習。
練習場では大体いつも朝の9時に到着して、日が暮れるまでやってる事が多いですね。
WTWを始めたワケ
日本でドローンを始めたいと思ったら、凄く孤独だなって思います。自分もそうだったから。
でも、レースに参加すると、そこで他の選手の人にも会えて解らない事を教え合ったりできる。
だけどそういう場が無いと、孤独だし、解らない事はずっと解らないままなんですよね。
みんなでワイワイ仕事帰りに操縦して、解らない人はここに来てくれたら誰かが教えてくれる。
ドローン好きの友達が気軽に集まる、そんなコミュニティを作りたかったんです。
ちなみにWTWの由来はIWGP(池袋ウエストゲートパーク)に影響を受けてます(笑)
東京のストリート感を出したかったから、名前も、写真や映像、ロゴも意識してる。
初開催は駒込の小さいレンタルスタジオで2017年11月15日に。7~8人が来てくれました。
最初は完全に一人で運営していたけど同じ思いを持っている人が集まってくれて、協力してくれて、、
今では毎週スタジオに収まりきらないくらいたくさんの人が来てくれてるいます。
WTWは回数を重ねていくうちに、一つの大きなチームになったなって思ってる。
今では東京以外の地域でもWTWの活動を見てくれて発足したコミュニティがたくさんあるんですよ!
ドローンって孤独にやってる人が本当に多いと感じます。特にまだ、日本では。
一人で悩む場が無くなればいい。WTWに来たら仲間がいる、そんな場にしたいと思っています。
取材後記
まだまだ新しいスポーツである『ドローンレース』
新しいからこそ、初心者にとって解らない事だらけの世界に入るキッカケ作りを積極的に行う、しろまいさんの姿がとても印象的でした。
ドローンレースが日本でも今以上にエンターテイメントとして確立される日も近づいています。
WTWは毎週水曜日、都内近郊レンタルスペースで開催されています!
主催レースも定期的に開催されているので気になる方はWTWのHPをチェックしてみてください!
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