出典(Source):Matternet、以下同じ
もくじ
既に実用レベル!
スイスで着実に進む自動ドローン配送
Matternet社はドローンの機体、輸送用ボックス、ドローンポート、認証用スマホアプリ、そしてそれらを統合するクラウドシステムからなるドローン配送システムを開発するアメリカ合衆国の企業です。同社はスイスで無人ドローン配送に取り組んでおり、ルガーノやベルンで血液や病理標本の空輸を1,800回以上成功させています。また、スイス最大の都市であるチューリッヒにおいて国営企業のスイス・ポストと共同で2週間に渡り、実践的な自動ドローン配送を行う予定であると、6月22日に発表しています。
Matternetの自動ドローン配送システム
Matternet社が開発しているドローンポートはこんな感じ。
ドローンは4基のローターを備えた「クアッド・コプター」型の機体です。
輸送用ボックス(写真右)とドローン本体の比率は以下の通り。
具体的な搭載可能重量は公開されていませんが、重い物ではなく「軽くて、急いで運びたい物」を想定しているようです。
ボックスを機体の中央に取り付けて空輸します。
機体の飛行はクラウドアプリでコントロールされており、1機ずつ人が操縦しているわけではありません。
SFの映画のようなMatternetの使用方法
Matternetがウェブサイトで公開している公式のデモ動画は以下の通り。
【動画】The Matternet Station
荷物を送る側の人は、まず、以下の写真のようなドローンポートに積荷を持っていきます。なお、このポートは「病院とラボ」や「倉庫と店舗」などの拠点間配送に用いられる想定のようです。
赤いボックスをスキャンすると、ドローンポートの扉がオープン。
ドローンポートの中に箱が取り込まれます。
ポートの内部では、ロボットアームがボックスをドローンに取り付け中。
ドローンのボディ中央にセットされるボックス。
荷物を積んで飛行するドローン。
自動飛行で市街地の上空を移動しています。
配送先のポートにドローンが到着。
自動で着陸します。
ドローンが到着すると、受け取り人のスマホに通知が届くので、それを見てドローンポートまでやってきます。
アプリを使って、認証。
ポートの中からボックスが出てきます。
無事、荷物が受け取れました。
編集後記
Matternet社はBoeing HorizonX Venturesから1,600万米ドル(約17億6,000万円)を調達したと発表しており、この資金をもとにグローバル展開を目指すとのこと。
ちになみに、Boeing HorizonX Venturesは以前の『ビバ!ドローン』の記事でご紹介したキティホークにも投資を行なっており、尖ったドローン企業を積極的に支援する方針のようです。