ドローンがほかほかの牛丼を運ぶ!エアロネクスト、吉野家らが実証実験

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エアロネクスト、ACCESS、吉野家、出前館は、出前館のアプリで注文された吉野家の牛丼弁当を、横須賀市立市民病院の医療従事者にオンデマンドでドローン配送をする実証実験を6月10日に実施しました。

この取り組みは、2022年度の「空の産業革命レベル4」解禁に向けて、食料品や医薬品のドローンの定期配送を見据えた取り組みでもあります

ドローン配送、国をあげて実用化を目指す

政府は小型無人機による空の産業革命にむけたロードマップを公開しており、その中では小型無人機の飛行レベルを4段階に定義しています。ロードマップの中では、2022年度までに「レベル4」と呼ばれるドローンの有人地帯での目視外飛行の実現を目指しています。

レベル1 目視内での操縦飛行
レベル2 目視内での自動・自律飛行
レベル3 無人地帯※での目視外飛行(補助者の配置なし) ※ 第三者が立ち入る可能性の低い場所(山、海水域、河川・湖 沼、森林等)
レベル4 有人地帯(第三者上空)での目視外飛行(補助者の配置なし)

現在のドローン飛行の規制は「レベル3」の段階で、ドローン機体が操縦者の視界から外れる「目視外飛行」は、第三者が立ち入る可能性が低い場所のみに限定されています。

「レベル4」でのドローン飛行が実現すれば、離島や山間地域でのドローン配送が実用化されます。日本政府は、まずは離島や山間地域などの過疎地へのドローン物流を早急に実用化すべき課題として「レベル3」の規制範囲内で実用化するガイドラインを作成。

国をあげてドローン物流の実用化に向けたガイドラインづくりを進めており、新規のドローン物流事業の参入を促す方針を示しています。

ドローンで牛丼を配送する実証実験

配達員が牛丼を受け取る様子

今回の「レベル4」を見据えたドローン配送の実証実験では、出前館アプリを通じ注文を受けた吉野家が、横須賀市内の公園近くのキッチンカーで4人前の牛丼を調理。出前館の担当者らが保温機能のある箱に牛丼を入れてドローンに積み込みました。

配送先の横須賀市立市民病院は、新型コロナウイルス感染症の入院が必要と判断された中等症の患者を受け入れる「重点医療機関」に指定された病院です。周辺に昼食場所も少なく、昼食のために外出する時間的余裕もままならない中、新型コロナウイルス感染症対策により病院内の食堂も時間短縮で運営されています。

ドローン配送された牛丼を受け取るスタッフ

医療従事者が温かい食事を取りにくい環境の中、今後のオンライン診療と医薬品配送の可能性も見据えた今回の実証実験となりました。

ドローン配送、約5キロを10分で

病院に到着するドローン

今回の実証実験で、ドローンは約5.2キロ離れた市立病院の屋上に約10分で到着。アプリ注文から約15分で牛丼を病院の屋上まで配送し、蓋の外れや汁のこぼれ、お肉の寄りなども概ねクリア。実験で使用したドローンは、約重さ5キログラムまで荷物を配送することができます。

今回のドローンに採用されたのはエアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITYです。これは、飛行部と荷物搭載部を分離させることで、離陸から着陸まで「常に荷物を水平に保つ」技術です。

ラーメンの汁もこぼさず運ぶ!ドローン向け最新技術『4D GRAVITY』

この実証実験は神奈川県、横須賀市、横須賀市立市民病院、神奈川県立海洋学高等学校の協力のもとで実施されました。2019年12月に神奈川県のドローン前提社会に向けたモデル事業として採択された、エアロネクストの「ドローン物流定期ルートの開設に向けた実証実験」ならびに横須賀市の地域課題解決を目指した「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」の一環としての取り組みです。

2022年度の「空の産業革命 レベル4」解禁に向けて将来の食料品や医薬品のドローン定期配送を見据えた取り組みでもあり、国内初の成功となりました。

徹底取材!『かながわドローン前提社会ネットワーク』に迫る!

 

 





2021.06.14