ラーメンの汁もこぼさず運ぶ!ドローン向け最新技術『4D GRAVITY』

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ドローンを飛ばす際、その最大の弱点は『風』です。風が強い場所では、ドローンのGPS機能がオンになっていても、ドローンの機体自体がグラグラと揺れたり、流されてしまいます。風の強い日はドローンは飛ばす事ができないというのが、今までの常識でした。

そんな常識を覆す、風に対抗するドローン向け重心制御システムを開発するのは、国内スタートアップのエアロネクストです。

風に対抗する最新技術『4D GRAVITY』

ドローンの最大の弱点である風に対抗する、ドローン向け重心制御技術『4D GRAVITY』が今、国内外から注目を浴びています。この技術を搭載したドローンは、なんとどんぶりに入ったラーメンの汁までこぼさず運ぶことができるほどの安定性を持つといいます。

通常のドローンはプロペラやモーターなどの飛行部と、カメラや宅配物などの搭載部が一体化していました。しかし、『4D GRAVITY』はドローンの中心にある長い縦棒を軸とした「貫通ジンバル構造」によって飛行部と搭載部を接続

この貫通ジンバルを用いてドローンの飛行姿勢や、動作に応じて重心位置を最適化させることで、方向転換などの操作、風などの外的要因があってもブレのないドローン飛行を可能にしています。

さらに、ジンバルの搭載によりモーターの消費電力量も減るため、飛行継続時間やモーターの耐用年数も大幅に向上するとのこと。家電見本市の「CEATEC JAPAN」でも非常に高い評価を得ており、中国の大手産業ドローンメーカーMMCとも提携を果たしています。

人が乗れるドローン『Next MOBILITY』も発表

「Next MOBILITY」は、通常のドローンのように、内部の操縦士なしで飛行します

エアロネクストでは10月に人を乗せることができるドローン「Next MOBILITY」を発表しています。

このモビリティは「空飛ぶゴンドラ」をコンセプトにしていて、『4D GRAVITY』を応用した技術によって、キャビンと翼やプロペラといったボディを独立させています飛行時にボディのみを傾斜させるため、客室を地面に対して水平に保つことが可能です。

その姿はまるで遊園地の観覧車のような形状をしています。『人を乗せるドローン』と聞いた時に、多くの人はSF映画のような空飛ぶクルマをイメージすると思います。世界中のスタートアップが空飛ぶクルマの開発に勤しんでいますが、実現するにはまだまだ時間がかかると言われています。

「Next MOBILITY」は、まずは観覧車の進化型から始めていき、自由に空を飛ぶドローンでの飛行に親しんでもらいたいという想いが込められているといいます。

『空飛ぶカメラ』から『空飛ぶロボット』へ

これまでのドローンの認識は、飛行部と搭載部が一体化した『空飛ぶカメラ』でした。しかし、エアロネクストのドローンは『4D GRAVITY』の搭載により自律的・安定的に稼働する『空飛ぶロボット』であるといえます。

空飛ぶロボットとり、基本性能が高まれば既存の役割をより高度にこなせます。また、橋梁やインフラ点検、ドローン配送といった産業利用にあたっては、水平状態をキープしたまま、より安定的な飛行を可能にします。

風が強く入りにくい橋梁点検での『4D Gravity』搭載ドローンの様子

VRの技術と融合することで360度VR撮影も、『4D GRAVITY』なら可能に。角度のズレが一切無い状態でリアルタイム映像配信ができるので、被災地での被災状況確認や遭難者の発見といった災害時の活躍が期待されています。『4D GRAVITY』を搭載した産業用のドローン機体は2020年に一般発売を予定しているとのことです。

あらゆる機体への標準搭載を目指す

『4D GRAVITY』を搭載したVAIO株式会社の量産型産業ドローン

現在エアロネクストは、国内のみに留まらず巨大なドローン市場を持つ中国への進出を精力的に進めています。「中国のシリコンバレー」と呼ばれる深センに多数の人材を輩出している南方科技大学との提携に加え、中国の大手産業ドローンメーカーであるMMCとの戦略的提携も発表。

日本と比べると、ドローンの社会実装のスピードが圧倒的に速い中国への進出を進めることで、世界的に大きなインパクトのあるドローンのユースケースを生み出していきたいとのことです。

世界的にドローンの実装化が急速に進んでいく中で、エアロネクストはドローンの機体販売メーカーではなく、あらゆるドローンのハードウェアにおける標準的なプラットフォームを担う存在を目指していくとのことです。現状で一番機体しているのは、風の影響を受けやすく、機体の入りづらい場所も多い橋梁の点検としている。

「ドローンは風に弱い」そんな常識が、『 4D GRAVITY』の登場により覆される時が近づいています。

編集後記

エアロネクストのドローン向け重心制御技術『4D GRAVITY』を搭載したドローンであれば、水平状態をキープしたまま飛行させる頃が可能。極端な話をいえば、ラーメンの汁までこぼさずに配送することが可能です。同社が巨大ドローン市場を持つ中国への進出を精力的に進めていることにも要注目です。ドローン業界のインテルとなるのか?エアロネクストの今後に注目です。

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