ドローンの登録、21年度に義務化へ。商用化に向けた動きが本格化

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2021年、ドローンの登録が義務化へ。

政府は2021年度にも、流通しているドローン(小型無人機)の登録を義務付ける方針を固めました。22年度からドローンを使用した宅配サービスなどの商用化を目指しており、登録せずに飛行させた場合は罰金を科すとしています。事故の危険性がある危険な飛行やテロ、スパイ活動といった行為を防ぐための対策として、ドローンの登録を義務付けるとのことです。

国土交通省や警察庁などによる関係省庁会議を近く開き、方針を固めるとのこと。登録制度を導入するための航空法改正案を20年1月召集の通常国会への提出を目指すとしています。

ドローンによるトラブルが相次いだ2019年

ドローンは撮影や測量、農薬散布など、活用分野が年々拡大しています。半面、2018年度は国土交通省にトラブルや事故に関する報告が七十七件ありました。2019年11月にはドローンによるトラブルが相次ぎ、連日メディアを騒がせました。

関西国際空港の滑走路周辺でドローンの様なものが飛んでいるのを地上作業員が目撃。国土交通省大阪航空局は同日15日ごろから滑走路を2本とも閉鎖し、全ての飛行機の離着陸が停止し、その影響は非常に大きなものでした。

国交相は閣議記者会見でドローン対策について「空港付近で検知するシステムの導入を加速し、警備態勢も強化したい」などと述べ、今後のドローン規制のあり方を検討する見通しです。また、この際に目撃されたドローンはどれも身元不明で、誰が操縦していたのか未だに解らないままです。

この様なトラブルを回避するために、政府はドローンの機体登録を義務化する方針を固めました。

海外でも進む、ドローンの登録義務

中国では実名でのドローン登録がすでに義務付けられていました。ですが、このシステムは以前から存在していたものの、情報を適当に入力しても登録できてしまうことから問題が多発。登録のシステム構造に問題があったと言わざるを得ませんでした。中国はドローン先進国の一つであり、最も普及の進んでいる国とも言えます。

また、アメリカでは外国人がドローン飛行を行うためには、所有するドローンを入国時に登録することが法律で定められています。登録はこちらのアメリカ連邦航空局(FAA)のホームページで行うことができます。何かトラブルが起きた際にすぐに対処できる様に、また違法な危険ドローンは飛行ができない様ルールを徹底しています。

今後は日本に限らず、世界でドローンについての法整備が急ピッチで進んでいくとされています。

商用化に向けドローンの安全な制度設計を

2021年度からドローンの所有者に機体情報を義務付ける方針を明らかにした日本政府。氏名や型式、住所、メーカー、重さを届けた上で、国が付与する番号を機体に表示するシステムを想定しています。これは、事故やトラブル発生時に所有者を特定しやすくする狙いがあり、非常事態の際にスムーズな対応を可能にします。

国交省は「なるべく早期に導入したい」としていましたが、準備や周知に一定の時間がかかるとし、開始時期を明確には発表していませんでした。しかし、2022年にドローンによる宅配や配達を実装化していくために、2021年度よりドローンの登録を義務化する方針を発表しました。

今後は登録を怠ったまま飛行すると罰を受ける恐れもあり、空港周辺を対象に、ドローンを検知するシステムも整備していきます。機体登録制度の構築と併せて、2020年度予算案に経費を計上します。登録は全てインターネット上の申請を原則としており、本人確認できる書類の提出を求める方向です。

十五年の航空法改正により、ドローンはDIDの上空や、空港周辺は国の許可なく飛行できなくなりました。今までは重さ200グラム未満の機体はこのルールの対象外ですが、国交省は「全ての機体の登録義務化も選択肢」としています。趣味や子供向けに製作されている小型ドローンなども対象になるため、慎重に検討していく方針です。

編集後記

日本政府が目標としている有人地帯での目視外飛行を可能にする「レベル4」。政府はこれを2022年には実装するとしており、主に物流目的でのドローンの利活用を見据えています。国内におけるドローン利活用は、安全な制度設計やルール作りが最も重要とされています。GPSの搭載で、ドローン操縦者と飛行場所がすぐに解るようなシステムも導入予定という噂も。日本は今後、安全のためにどの様な制度設計を組み込んでいくのでしょうか。




2019.12.17