日本政府、ドローン飛行の許可基準を一部緩和か

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産業ドローンを開発する国内企業にとって追い風となるか?日本政府が2021年の夏に向けてドローン飛行の許可基準を一部緩和する方針を固めました。

政府や自治体、民間企業などあらゆる団体から強い期待が寄せられている産業用ドローン。国内のインフラを支える重要なカギとして、多くの現場で活用されています。

主な例としては、風力発電所やダムといった大規模構造物の保守点検。あるいは、老朽化したトンネルやビルの調査。さらには、航空写真測量。産業用ドローンは、人々の生活や経済活動を守るためにさまざまな現場で重宝されています。

インフラの老朽化が原因で発生した国内史上最悪の大事故

国内の高速道路やダム、トンネル、橋梁などの多くは高度経済成長期につくられました。これらは建設から40年以上が経過し、老朽化が著しく進んでいます。

実際に、インフラの老朽化により巻き起こった事故を振り返ってみましょう。2012年12月に起きた「笹子トンネル天井板落下事故」では、270枚のトンネル天井板が130メートルもの区間にわたって落下。火災の発生や煙除去装置の故障により救助が難航し、9名が死亡する大惨事となりました。国内の高速道路上において、史上最多の死亡者を出した事故とされています。

政府による再発防止策の立案とドローン導入の推進

この事故を受け、国土交通省では再発防止に向けた調査・検討委員会を発足。現地調査や緊急点検を実施し、笹子トンネルにおいて設計、材料、施工など複数の問題があったことが確認されました。

さらには、天井板を固定する金属ボルトの打音検査を2000年以降実施していなかったことも発覚しています。こうした背景から、2014年にはトンネルや2メートル以上の橋梁を5年に1度の頻度で点検することが法律で義務付けられました。

しかし、トンネルや橋梁などでの調査・点検は高所かつ危険な作業を伴うため、莫大な費用がかかります。このことから、予算や人材の確保に苦しむ自治体は決して少なくないというのが現状です。「限られた予算と人員で正確かつ安全な調査・点検を実施したい」という思いを持つ人々は少なくないでしょう。

そこで近年、注目を浴びているのが産業用ドローンです。国土交通省では『i-Construction(ICTを全面的に活用した土工)』というICTの活用によって生産性の向上を目指すべく設定された建築業界の新基準を推進しています。なかでもドローンには大きな期待が寄せられており、赤外線点検や3次元測量など、建築業界で積極的に活用されています。

産業ドローンがより活躍できる社会に

日本政府は、高層ビル周辺での高さ150メートル以上の飛行は許可が不要になり、ビルなどの建物を点検しやすくなるよう制度改革を進める方針です。人材不足が深刻になりつつある建設業界の課題解決のために、国をあげてドローン飛行の規制緩和を後押ししていきます。

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2021.01.06