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DJI JAPAN、潜入フォトレポート!

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DJI JAPAN社内に展示されたMATRICE 600とプロポ

世界最大の民生用ドローンメーカーであるDJIは、ドローンファンならその名を知らない人はいない、と言っても過言ではない存在です。しかし、その内部については、まだまだ知られていないことが少なくありません。いったいどこにあって、どんなオフィスを構えているのか? と言われると、即答できる人は少ないはずです。そこで、『ビバ! ドローン編集部』は、DJIの日本支社、DJI JAPANへの現地取材を行うことにし 実際に現地を訪問してその様子を写真におさめてくることにしました。

DJIは何がスゴいのか?

創業から約10年という短期間でドローン市場で7割を超える世界シェアを持つ会社DJI。本社は、中国内においても圧倒的スピードと勢いで経済成長を続ける広東省深セン市にあり、その中でも特に勢いがある会社として注目を集めています。

ちなみに、中国にあるDJI本社の様子は以下の通りです。

世界シェア 2006年にフランク・ワンが創業したDJIは、グローバル社員が6000人を超える、マルチコプターの世界的リーディングカンパニーとなりました。現在、本社は、中国のシリコンバレーと言われる深センにあり、アメリカ、ドイツ、日本、北京、上海、香港まで拠点を拡大し、民生用のドローン市場で世界シェアの7割を担っています。


出典:DJIについて|公式サイト

DJIの基礎情報

 DJIがどれくらい驚異的なスピードで成長しているのか、というのがよく分かる公式の年表は以下の通り。

DJIの歴史

2006年  DJI創業

2009年  XP3.1フライトコントローラーシステムをリリース。DJI初の製品。

2010年  Ace oneなど、DJI製品のラインナップ拡大が始まる。

2011年  ドローン関連商品をリリース。

2013年  Zenmuse ブラシレスジンバルシリーズ、Phantom2 Vision をリリース。 空撮用のアクセサリーを多数リリース。

2014年  リアルタイム画像転送:Lightbridge、3軸カメラジンバル:H3-2D、手持ちジンバル:Ronin、カメラ一体型ドローン:Phantom 2 Vision+などをリリースし、映像業界に革命を起こす。また、世界初となるプロ向けカメラ一体型ドローン: Inspire 1 を発表。さらに、SDKをオープンソース化し、これまでは難しかったお客様自身によるアプリケーション開発を可能とした。

2015年  Phantom 3 を発表。空撮分野における世界標準のフライングカメラとなった。また、プロ向けカメラスタビライザーの軽量版 Ronin-Mをリリース。この他、開発者向けのプラットフォーム Matrice100、視覚センシングシステムGuidance、世界初となるマイクロフォーサーズの空撮カメラZenmuseX5シリーズ、手ぶれ防止機能搭載4Kカメラ Osmo をリリース。さらにDJI初となる農業用ドローン Agras MG-1 を発表。

2016年  障害物認識システムと自律飛行モードを搭載した Phantom 4をリリース。フライングカメラの自律学習の幕開けとなった。また、スマートフォン向けハンディスタビライザーOsmo Mobileを発表。誰でも映画クオリティの撮影体験ができる「スマート・モーション・カメラ」を提唱。


出典:DJIについて|公式サイト

こうして見ると、特に市場のニーズが強かった空撮のカテゴリーの製品を一気に拡大し、マーケットシェアをとりにいった流れが見え、近年はハイエンド市場向け製品の再強化を行い、全方位でスキなしの強力なライナップを整えてきている様子がうかがえます。

なお、今回取材でお邪魔したDJIの日本法人は2013年に設立されています。

DJI JAPANフォトレポート

DJI JAPANの社屋

DJI JAPANがある品川にやってきました。道路を行き交うのは、スーツやワイシャツ姿のビジネスパーソンで、いかにもオフィス街に来たなという気分になる場所です。
品川の風景

DJI JAPANが入居している品川シーズンテラスの外観はこんな感じ。
DJI JAPANが入居する品川シーズンテラス

念のため……東京に詳しくない方のためにご説明すると、品川のオフィス街は、八重洲や丸の内などに次ぐ、エスタブリッシュメント企業が集うビジネス街で、近所には日本マイクロソフトやソニーが本社を構えているエリアです。

ビルの中へと進み、DJI JAPANの入り口に到着。シンプルかつクリーンなデザインのDJIロゴが掲げられています。
DJI JAPANの入り口

DJI JAPAN社内のドローン展示スペース

DJI JAPAN社内のエントランスは、ドローンの展示スペースも兼ねており、マニアックな機体が出迎えてくれます。
DJI JAPAN社内の様子

ネットで囲われたドローンフライト用スペースがあり、この中でドローンのデモ飛行が可能。
DJI JAPAN社内のドローン飛行スペース

奥のガラス張りのセミナールームでは、ユーザー向けイベントなどが開催されるとのこと。
DJI JAPAN社内の様子

壁にはプロトタイプと見られる機体が飾られています。
DJI JAPAN社内の展示スペースとドローン

整然と機体が並ぶ展示スペースは、近年のテック企業らしくシンプルなデザイン。「ドローン業界のApple」と例えられることがあるDJIですが、なんとなくその表現も納得できる雰囲気のディスプレイです。
DJI JAPAN社内の展示スペース

DJI AGRAS MG-1

液体の農薬、肥料、除草剤などを散布するために開発された農業用ドローン『DJI Agras MG-1』は、最大で10リットル(≒ 10kg)の液体を積み空を飛ぶモンスターマシン。普段はめったにお目にかかれない機体で、筆者も実物をみたのはこれが初めて。これから成長が見込まれる農業分野での活躍が期待されるドローンです。
DJI JAPAN社内にあった農薬散布用ドローンAGRAS MG-1

DJI Matrice シリーズ

ハイエンドの空撮案件で使用される『DJI Matrice 600 Pro』は、『ハッセルブラッド』や『レッド』といったプロ用のカメラを搭載して飛ぶパワフルな機体。プロのオペレーター(操縦士)でも、まだ所持者がそれほど多くない高級モデルです。
DJI JAPAN社内に展示されたMATRICE 600とプロポ

こっそり1台持って帰ろうと思ったのですが、大きすぎてカバンに入りませんでした。 (冗談ですよ)
DJI JAPAN社内に展示されたMATRICE 600と制御装置

汎用性と高耐久設計がウリの『Matrice 200』も展示されていました。こちらは、密閉型の防水設計を採用することで悪天候の中でも飛ばせるように設計された機体。人命救助のための捜索や緊急時の設備点検などを想定されて開発されたタフなドローンです。
DJI JAPAN社内に展示されたMATRIS M200

DJI Inspire シリーズ

360°回転式のジンバル(スタビライザー)に4K画質での撮影が可能なカメラを搭載、最高時速94kmで飛行できる『INSPIRE 2(写真奥)』と初代『Inspire』。
DJI JAPAN社内に展示されたINSPIRE1とDJI JAPAN社内に展示されたINSPIRE2

昔、車の宣伝のキャッチコピーで「いつかはクラウン」というのがありましたが、ドローンファンは「いつかはInspire」と言っているとか、いないとか。空撮を趣味にする人のあこがれの機体です。
DJI JAPAN社内に展示されたINSPIRE1

DJI Phantom シリーズ

DJIの名を一躍世界に知らしめた『Phantom』シリーズの歴代モデルもズラリ。
DJI JAPAN社内に展示されたドローンたち

ドローンといえば、この機体を思い浮かべる人も多いメジャーな存在ですね。
DJI JAPAN社内に展示されたPhantom

DJI Mavic Pro

折りたたみ機構を備えた収納時のコンパクトさが魅力の『Mavic Pro』。アウトドアでドローンを活用する際などに、撮影ポイントまで担いで持っていく場合に重宝する機体です。
DJI JAPAN社内に展示されたMagic Pro

こちらはプロペラガードが装着された状態の『Mavic』。
DJI JAPAN社内に展示されたプロペラガード付きMavicの

DJI Spark

「手乗りドローン」「スマホサイズのドローン」と言われる小型さでマーケットの衝撃を与えた『Spark』手軽に買える・使える入門ドローンとして人気。
DJI JAPAN社内に展示されたSPARK

DJI 製ジンバル(スタビライザー)

ドローン本体の他にも、空中での撮影時に「ブレ」をなくしてスムーズな映像を撮れるようにするためのジンバル(スタビライザー)も展示されています。

こちらは、重量のあるプロ用カメラも搭載できる大型の『RONIN M』。
DJI JAPAN社内に展示されたプロ用ジンバルRONIN M

ドローンには載せずに、手持ちで使うためにつくられた『Osmo』シリーズ。
DJI JAPAN社内に展示されたジンバルOSMO

ドローンのカメラが捉えた映像を1人称視点で見られる『DJI ゴーグル』。
DJI JAPAN社内に展示されたゴーグル

こちらは未発表の新型ドローン!……ではなくて、ただの受付の電話です。(ごめんなさい)
DJI JAPAN社内の受付電話

DJI JAPAN取材の感想

というわけで、今回はDJI JAPANから、潜入フォトレポートをお届けしました。

農薬散布やハリウッド映画クラスの空撮にも対応できるハイエンドモデルからホビー用のドローン、さらにはスタビライザーからゴーグルまで、ドローンと一口にいっても実に幅広い製品がズラリと並ぶ展示は圧巻で、攻めの姿勢をみせるDJIの勢いを感じるものでした。

なお、この後参加した空撮セミナーの様子なども後日記事でお届けする予定です。さらに、今後、中国深セン本社などの取材も含めて、より詳しいレポートを行っていこうと思いますので、ぜひ、ご期待ください。

DJI JAPAN 会社情報

企業理念

DJIは、情熱と明晰な思考力が、ビジネスで成功するための必須条件だと信じています。この信念を胸に、DJIで決定的な役割を担っているのは、当社の才能あふれる社員たちです。DJIはあなたの情熱と才能が、輝けるチャンスを提供します。

VISION 世界に先駆ける“空撮システム”

テクノロジーが未来を創ると考えるならば、イノベーションこそが、その源です。DJIは、私たちの高い技術と情熱の証である製品で、あらゆる形のイノベーションを生み出すことに、喜びを感じています。 DJIは、私たちのすべての製品とすべての社員のポテンシャルを最大限に引き出せるように努めています。

MISSION “イノベーション”と“完璧”の限界を広げる

DJIは、高性能な空撮システムを開発・製造する、世界のリーディングカンパニーになる、という明確な企業目標を掲げています。 技術的なイノベーションをすべての製品の原動力として、空撮という形で、だれもが大空を飛ぶ夢を実現できるようにすることを目指しています。

VALUES 夢を追及し実現するための創造性

私たちは、なによりも、斬新なアイデア、情熱、夢に価値を見出しています。そして、私たちと夢を共有する人たちにとって刺激的で魅力的な、成果が十分に報われる最高の環境を用意しています。


出典:DJIについて|公式サイト

DJI JAPAN 事業内容

DJI JAPANの公式サイトによれば、事業内容は以下の通り。

マルチコプター・ドローンの企画、研究、製造、販売及び輸入撮影設備及びその部品の企画、研究、製造、販売及び輸入など


出典:DJIについて|公式サイト

また「DJIについて」という項目には、以下の紹介文とメッセージが書かれています。

想像力はすべての夢の源です。世界を変えるようなすべての革新的なアイデアは、優秀なクリエイター達の想像力から生まれます。 DJIはそういったアイデアの実現に必要なツールをクリエイターたちに提供しています。我々の製品を使えば、これまで不可能と言われてきた映像を撮影することが可能です。DJIフライングカメラスタビライザーシステムはカメラの常識を塗り替えました。素晴らしい写真や動画、大切な個人の思い出、プロフェッショナルな映像が、毎日、世界中のあらゆる場所で撮影されています。DJIテクノロジーの思想は「創造活動をよりシンプルに」です。不可能と言われるような限界の先を実現可能にして世界中に影響を与えていきます。


出典:DJIについて|公式サイト

DJI JAPAN 会社概要

2017.07.31


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