©︎Alasoluciones
ハゲタカの外見や鳴き声を再現したドローンが、キューバの飛行場で鳥を追い払うなどの鳥害対策で活用されています。
このドローンは木材、金属、プラスチックなどで作られたもので、遠くから見るとまるで鳥そのものに見えます。翼は約1.3メートルで、鳥のように自由に空を舞い、急降下するなどします。このドローンは1 時間ほど自律飛行ができます。
キューバ産の技術とは
このドローンを手がけたのは5人のエンジニアと3人の技術者による「Alasoluciones(アラソルシオネス)」。1962年より、より安価なキューバ産の製品を開発するために活動しています。
今回のドローン制作チームのメンバーであるErnesto・Aragon(エルネスト・アラゴン)さんは、様々な課題を自らの技術で解決していきたいと述べています。
これらの課題の中には、材料の調達や技術的な問題に加え、チームが在住する村のほとんどすべてがキューバ共産党(PCC)の管理下にあるため、民間の商取引が法律で禁止されていることなども含まれます。
プロジェクト開始から4年でエンジニア達は離陸から着陸までを自律飛行で行うドローンの開発に成功します。このハゲタカにそっくりな見た目のドローンは、空港で鳥を追い払うなどの鳥害対策としてや、農家の作物観測や通信等の点検など、防犯・インフラ点検要素としても導入されています。
Alasolucionesの可能性
キューバの法律では個人事業は禁止されており、Alasolucionesはこれまで企業登録をすることができませんでしたが、2021年2月より政府は今まで厳格な管理下にあった2000を越える企業を民間の事業主として登録することを許可しました。
AlasolucionesのCEOであるErick・Carmona(エリック・カルモナ)は、中小企業法が施行された際は企業として登録できるよう準備を進めていると述べています。
キューバ産の技術を搭載した「ハゲタカ」ドローンは、経済的にも大きな可能性を秘めています。
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