ロボットと会話や動作でコミュニケーションをとる。これは、アニメや映画だけの世界ではなく現実になりつつあります。
このようなロボットは、コミュニケーションロボット、パートナーロボットなどと呼ばれています。家電メーカーや玩具メーカーなどが開発を進め、子どものおもちゃや高齢者介護現場のサポーターとして活躍中です。
形状は、動物の姿を模したもの、独自の形をしたもの、ぬいぐるみの形をしているものなど様々。
本記事では、ロボットが生活パートナーの一つとして注目されている背景や、ロボットの種類、実際に販売されている商品をピックアップしてご紹介します。
もくじ
コミュニケーションロボット(パートナーロボット)が注目されている背景
これまでロボットといえば、工場などの産業分野で活用されることがほとんどでした。
しかし最近では、生活サービス分野でのロボット活用に注目が集まっています。
家庭のなかで家事や育児をサポートする、高齢者の介護サポートをする、会話相手になる、このように人の生活に寄り添うロボットの実用化が進む理由は何なのでしょうか?
背景1.センサー、人工知能(AI)技術、情報処理技術の向上
まずはじめに、ロボット技術そのものが発展したことが挙げられます。
特に人工知能(AI)技術の発達により、ロボット自らが学習して、人と自然に対話できるようになりました。
これまでは文脈を読み取るような高度な会話は難しかったですが、徐々に自然なコミュニケーションが成立するようになっているのは驚きですよね。
背景2.急激な人口構造変化に伴う新たなニーズの高まり(医療や介護現場での労働力の確保)
次に、新たな労働力として注目が集まっている点です。
日本国内では、年々高齢者の人口割合が増加しており、労働人口減少により引き起こされる人手不足問題が深刻になっています。
また、生産年齢人口が減少していることで、医療や介護サービスのニーズの高まりに対応しきれないことも問題視されていました。
コミュニケーションロボット(パートナーロボット)は、このような労働力不足問題を解決する手段になると考えられているのです。
背景3.情報通信ネットワークの整備
最後は、有線・モバイルともに情報ネットワーク技術が向上したことが挙げられます。
通信環境を使うことで、ロボットを単純に動かすだけではなく、情報を集めるセンターとのやりとりをしたり、他のロボットとの情報連携したりと、複雑な動作が可能になります。
これにより活用の幅が一気に広がるでしょう。
参考:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc241310.html
コミュニケーションロボットの種類
コミュニケーションロボットは、大きく二つの種類があります。
一つはぬいぐるみなどのソフトタイプ。丸みのあるかわいらしいデザインになっており、癒し効果があるでしょう。
もう一つは、二足歩行や人型系のハードタイプ。いかにもロボットらしい見た目をしているものが多いですが、多彩な動きをするなど生活に楽しみを加えてくれるはずです。
このほかにも利用シーンによっても部類分けできるので、ご紹介します。
介護、高齢者向け
介護現場など高齢者と関わることを想定してつくられたコミュニケーションロボットは、認知症予防やボケ予防などに効果があるようなふれあいや会話を提供してくれます。
カメラが搭載されているロボットであれば、見守り機能を果たしてくれるので、家族の目が離れている間も安心できるでしょう。
頭を働かせるような会話を生み出してくれるだけではなく、部屋の電気のオンオフ、スケジュールやニュースを流す、天気予報を教えてくれるなど生活を便利にするサポート機能を持ち合わせている機種もあります。
子ども、教育向け
子ども向け、教育向けに作られているコミュニケーションロボットは、一緒に歌を歌う、踊る、クイズやしりとりができるなど知育に役立つ機能を多数搭載しています。
ロボットとの遊びを通じて情操教育にも役立てられるとも言われています。
ペットを飼うことは難しいけれど、ペットロボットであればお世話の心配もなく毎日楽しく過ごせる、というケースでコミュニケーションロボットを購入する方もいらっしゃるようです。
おすすめのコミュニケーションロボット紹介
「LOVOT(らぼっと」)
「役に立たないけれど、愛おしい」をコンセプトに作られたエモーショナルロボティクスです。
まるで命が宿っているかのように感情を繊細に表現するところが特徴です。
10以上のCPUコアや20以上のMCU、50以上のセンサーを搭載しています。そして捉えた刺激をディープラーニングをはじめとする機械学習技術で即座を処理。リアルタイムで様々な表情を繰り出します。
事前に組み込まれた動きや表情ではなく、LOVOTの頭脳であるメインコンピューターとサブコンピューター、深層学習FPGAによるものなのがポイントです。
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おすすめ記事
・LOVOT(らぼっと)は何がスゴい?おうち時間に癒しを与える家族型ロボットの魅力
知能システム メンタルコミットロボ「パロ」

出典:Amazonより
アザラシ型のぬいぐるみタイプのコミュニケーションロボット。
パロはタテゴマアザラシの赤ちゃんをモデルにしており、触り心地の良さが特徴です。
部屋に置いていると、思わずかまってしまうようなかわいらしさがあります。ライフスタイルや居住環境の関係でペットが飼えないという方も、日常に癒しを取り入れることができるはずです。
パロは、セラピー目的で世界中の病院や教育機関で活用されています。
Amazonで見るコミュニケーションロボット「Chapit」

出典:Amazonより
超高性能な音声認識エンジン「VoiceMagic」を搭載したコミュニケーションロボット。生活音や環境音があるなかでも人の話し声をしっかりと聞き分けることができます。
強力な音声認識用LSIを採用しており、クラウドなどネットワークに接続せずに使えるのがポイントです。
また日常会話レベルの会話スピードにも対応できます。友達や家族と話すように、すらすらとおしゃべりを楽しむことができるでしょう。
会話機能以外にも、家電コントロール機能、レクリエーション機能、タイムサポート機能なども備わっており、生活に彩りを添えること間違いなしです。
Amazonで見るRomi

出典:Amazonより
Romi(ロミィ)は、自由な会話を楽しめるコミュニケーションロボットです。
会話AIに数千万件もの日本語データを学習させているのが特徴です。ユーザーの好みを学習することができ、会話の文脈を組んだ上で自然な会話を楽しむことができます。
ウェイクワード(*会話ロボットを起動させるための声掛け)は不要なのもポイントです。
天気予報や占いなどの機能も搭載されており、英会話を楽しむこともできます。またクリスマスや節分、バレンタインなどの季節のイベントに応じて特別な機能も配信されているので、飽きることなく楽しむことができるでしょう。
Amazonで見るPALRO

出典:Amazonより
コンパクトなサイズ感が特徴の二足歩行のコミュニケーションロボットです。
遠方で暮らす家族への贈り物に購入される方も多いのだそう。
ギフトパッケージ専用のアプリを使うと、SNSを通じてユーザーの様子を見れるのが特徴です。
高齢者福祉施設でも活用されており、会話、歌、クイズ、ゲームの機能を搭載しています。
※アプリは、iOS 9,10,11,Android 6,7,8対応です。PALROのご利用には無線LANインターネット環境が必要となりますので、別途ご用意ください。
Amazonで見る編集後記
新しい生活を実現してくれるコミュニケーションロボットのご紹介をしました。
ロボットとの会話は決まったやりとりしかできないと想像しがちですが、AI技術の発達と学習機能の搭載により、自然な会話ができるようになっているのが特徴です。
ふわふわとした柔らかい見た目のものから、かっちりとしたロボットらしい見た目のものまで幅広く展開されているので、自身の好みにあうロボットをぜひ選んでみてください!
きっと暮らしに新しい楽しみが追加されるはずです。