猫カフェブームからもわかるように、猫を飼うことはできなくても、猫と触れ合いたいと願う人は多くいます。そんな中、現在猫愛が凄すぎると話題になっているのが猫を主人公としたゲーム「Stray」です。
まるでフランス映画のような美しい情景描写に絡めたストーリーや猫のアクション等が注目されています。
この記事では、Strayとはどんなゲームなのか、どのような魅力があるのかを解説していきます。
もくじ
「Stray」とは?
「Stray」は、Annapurna Interactiveより発売されたアクションアドベンチャーゲームです。「クリエイターよりも猫の数が多い」という、少数精鋭のフランスのクリエイター集団BlueTwelve Studioによって開発されました。
対応プラットフォームは、PlayStation 4/PlayStation 5/PC(Steam)で、価格はPS4/PS5版が3,520円、PC版が3,500円です。2022年7月19日(日本時間)に発売され、発売当日にはGoogleトレンドで「Stray」という語が5万回以上検索されるなど、大きな注目を集めています。
話題沸騰中の猫ゲーム「Stray」の概要
Strayの最大の特徴は、プレイヤーが猫視点でゲームを進めていくことです。ロボットだけが暮らす奇妙なサイバーシティを舞台に、傷ついたひとりぼっちの迷い猫として、家に帰る道を探しながら仲間のいる外界への脱出を目指します。
ここからはStrayの舞台やゲームの進め方を紹介していきます。
猫視点で衰退したサイバーシティの謎を解明する

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
Strayの舞台は衰退したサイバーシティです。プレイヤーは猫となって、猫の視点でネオン街やダークな雰囲気の裏路地を自在に歩き回りながら、街の真相に追っていきます。
プレイを進めていくと、「日が差さないのに植物が成長できるのはなぜか? 」「ロボットのアルファベットはどこからやってきたのか?」「 かつて暮らしていた街の人々はどうなったのか?」など、人間不在のサイバーシティの過去、そして現在の謎が次第に解明されていきます。
また、ゲーム内には猫にしかアクセスできないエリアがあることも特徴です。人間以外の種族である「猫」をプレイヤーにすることによって、種の違いが意味するものや、異なる種族同士が結ぶ関係性についても、丁寧にはっきりと描いています。
小型ドローンと協力して異世界からの脱出を目指す

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
細かい猫の仕草や動きはもちろんのこと、猫とドローンという、異色の組み合わせでサイバーパンク世界を冒険するストーリーも本ゲームの注目ポイント。
物語の序盤、猫はB-12という小型ドローンと出会います。このドローンと協力しながら、一緒に街を探索していきます。猫に進む道を教え、明るく照らしてくれるB-12は、猫の相棒であり重要なキャラクターです。
猫の生来のスキルにドローンの能力が組み合わさることで、敵に反撃しながら先へ進んでいくことが可能になります。B-12は、コンピュータやドアなどの電子的なものの操作も可能で、看板に書かれたロボットのアルファベットを読んだり、ロボットが言っていることを猫が理解できるようにしたりといったサポートもしてくれます。
STRAYが人気タイトルになった理由を分析
BlueTwelve Studioの猫好きチームによって命を吹き込まれた愛らしい猫が主人公であることは、Strayが話題となっている一因と考えられます。しかし、Strayの魅力はそれだけではありません。
ここからはStrayが人気タイトルとなった理由について解説します。
リアルな猫の動き

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
Strayは、人間の視点からペットとしての猫を愛でることを主としたゲームではなく、「猫になって猫を動かす」ことを念頭にデザインされたゲームです。
プレイヤーは猫の肉体に自分を投影し、人間とは異なる視点から世界の複雑さや美しさを能動的な形で認識できるようになります。
また、制作チームの飼い猫をモデルにキャラクターが作られており、実際の猫の動きや習性が反映されているため、プレイを通して猫への理解を深められることもこのゲームの魅力といえるでしょう。

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
作品は複数のチャプターで構成されていて、プレイヤーはチャプターごとに用意されたフィールドを猫として踏破していきます。フィールドは、じっくりと探索できる市街地やアクションパズルが用意されている路地裏、逃走劇や忍び足の動きが必要になる工場施設といったロケーションです。
プレイヤーは、細くて長い足場の連なりの「キャットウォーク」を意識し、猫らしい跳躍や動きで飛び回り駆け回りながら進んでいきます。壁や絨毯を使って爪とぎを行ったり、前足で小物を床に落としたり、喉を鳴らし柔らかいクッションの上で眠ったりなど、猫おなじみの行動を当事者として実際に体感することも可能です。
プレイヤーの投影先である猫のモデリングは、毛並みなどの外観の描写よりも、骨格や筋肉の運動など内容の描写に重点が置かれています。猫としての動きの制約があるからこそ、リアルさが増し、自然に猫になりきることができるのです。
また、専用の「ミャウ」ボタンを使うと猫の鳴き声を発することができ、まわりの環境に猫はどのように反応するのかを知ることもできます。
多種多様なロボットの住人

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
登場するロボットのデザイン性の高さや設定の作り込みの細かさも、Strayの面白さの1つです。
街には多種多様なヒューマノイドロボットが暮らしていて、かつて人間が暮らしていた名残のある場所で、文明崩壊前の文化を今の形で楽しんでいます。
産業機械用ケーブルで編み物をしたり、オイルを飲んで泥酔したり、奇妙な音楽や服装を楽しんだりなど、独自の文化圏を形成する寸前にまで至っているロボットたちの行動には興味関心が尽きません。
また、猫を見つけたときのロボットの反応はさまざまで、街を進んでいくうちに、フレンドリーなロボットとそうでないロボットの違いがわかってきます。
猫の旅を助けてくれるロボットも登場するため、ロボットと交流し理解を深めることはゲームを進める上でも欠かせません。ロボットとの関わりの中で生まれる種族を超えた友情に、心を打たれたプレイヤーも多くいるでしょう。
ゲームのラストシーンからエンディングロールまでの流れは是非見ていただきたいです。猫を飼っている人も、そうでない人も、愛おしい気持ちで一杯になること間違いないでしょう。
高低差のあるマップ構造

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
猫らしい軽やかで柔軟なモーションを楽しめることと、一筋縄ではいかないからこその攻略の面白さがあることもStrayの魅力です。
カラフルなネオンの看板とストリングライトが美しく照らし出す街は、九龍城砦がモデルとなっており、高低差のある街並みは猫にとって最高の遊び場でもあります。
猫の棚から物を落とすスキルを使うことで、街の中で先に進む道が見つかったり、隠されていた場所が見つかったりもするため、いかに猫になりきるかがゲーム攻略の鍵になります。
手軽なプレイ時間

出典:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
Strayは、猫に自分を投影して「猫になって猫を動かす」ことがゲームの核となっているため、数時間でゲームが終了するようストーリーラインとプレイがデザインされています。
しかし、ユーザーに提供したいゲームの主目的がはっきりしており、プレイを通じて過不足なく伝わるため、物足りなさを感じさせません。
ストーリー性を楽しむだけではなく、猫やロボットの動作の可愛さを楽しむこともできるため、遊び方の柔軟性が高く誰にでもプレイしやすいゲームといえるでしょう。
編集後記
Strayは、猫好きの人にはさらに猫を理解することに役立つとともに、猫の視点になりきることで、日常生活では気付かない世界の雄大さや美しさを改めて感じることができます。
異なる生物との関係性を振り返る機会にもなるでしょう。Strayを通して、リアルな猫の世界を体感してみてはいかがでしょうか。
©2022 BlueTwelve Studio Ltd. Published by Annapurna Interactive under exclusive license.
©2022 Sony Interactive Entertainment Inc.
参考:https://www.playstation.com/ja-jp/games/stray/
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