身近なところで既に使っている人も多いAR。
ARをご存知でしょうか?
知らないという方も、見聞きしたことはあるけれど、どんなものか詳しく説明できないという方も、実は既に身近で接しているかもしれません。
ARという言葉は知らなくても、どんなものか説明できなくても、すでに私たちの生活の身近なところで利用されている技術がARです。
ARとはどんなもので、どのようなところで活用されているのか見ていきましょう。
もくじ
ARとは
ARは『Augmented Reality』の略で、『拡張現実』などと呼ばれています。現実の世界に仮想的な情報を加えることで、現実環境を拡張する技術です。
たとえば、スマートフォンで動画を撮影しているところに、現実には存在しないキャラクターが画面上に現れます。少し前にブレイクし、国籍や年代を超えて多くの方が夢中になったポケモンGoのゲームアプリなどが代表例です。
そのほか、オンラインショップで自分の顔や全身を撮影した写真をアップすると、メガネや洋服の試着ができることやさまzまあなカラーのリップを試せるなどのシミュレーションにも利用されています。
それなら遊んだことがある、シミュレーションして買い物したことがあるという方は多いのではないでしょうか。
4つの種類
ARはさまざまな事例に活用されており、ゲームやシミュレーション、商品やサービスの販促にとどまらず、地図アプリや観光案内、スタンプラリーやパンフレットなどの説明補足、美術館や博物館での作品説明など、幅広い分野で利用されています。
そうした事例で活用するためのベースとなる技法には、4つの種類があります。
マーカー型(画像認識型)
本やパンフレット、チラシなどに印刷されたイラストや写真をARマーカーとして登録しておき、それをアプリのカメラで読み取ると自動的に動画や3Dなどのコンテンツを表示させることができます。
たとえば、絵本を読み取ると、絵本に描かれているキャラクターが3Dで飛び出してくるようなものです。
GPS型(位置認識型)
スマートフォンなどで現在位置をGPSで取得し、その付近に設定されているARコンテンツを表示することが可能です。
MAP系アプリをはじめ、観光地のスタンプラリーなどで活用されています。
平面認識型
家具や家電製品などの配置シミュレーションなどに活用されている種類です。
カメラで撮影した画像や映像から、面積はどれくらいか、どこに床や壁があるかなど、モノの大きさや位置を計測します。
計測結果に合わせて、配置したい家具や家電製品を実物比で画像上に表示することができます。
実際の部屋のサイズに合うかを確かめることが可能です。
物体認識型
特定の立体物を認識できます。たとえば、顔を認識するARの場合、カメラが取得した画像や映像から顔を検出し、目や鼻、口やフェイスラインといった特徴点を検知します。
そのうえで、指定の特徴点にコンテンツを表示することが可能です。
たとえば、顔を撮影して唇を検知し、口紅のカラーシミュレーションをすることや目元を検知して、メガネの試着ができるなど、オンラインショップなどでよく活用されています。
活用事例
ARの種類でもご紹介しましたが、エンターテインメントからショッピング、ビジネスに至るまで、幅広く活用することが可能です。
ゲームアプリ
スマホで撮影している目の前に広がる現実の世界が、そのままゲームのステージに変身します。
目の前に広がっている世界に、ゲームのキャラクターなどが登場するので、プレイヤーがゲームの世界により夢中になります。
しかも、一人ひとりのゲームの世界が異なり、撮影する場所によってシーンがどんどん変わるのも夢中になる仕組みです。
家具・家電シミュレーション
家具や家電を置きたい部屋や場所を撮影し、そこに実物大の3D商品をARで表示させます。
実際に部屋に置いたら、どうなるのか事前に確かめて買うことが可能です。
サイズが合うか、色や雰囲気が合うかなどを確かめることができます。
バーチャルメイク・フィッティング
物体認識型ARを用いて、顔認証やボディトラッキングをすることで、バーチャルメイクやメガネや洋服などのバーチャル試着ができます。
オンラインショッピングが普及しても、メイクや服の色や雰囲気が自分に合うか試したい、メガネは実際にかけてみないと自分の顔に合うかわからないといった声は多いです。
実店舗に足を運んでお試しできなくても、バーチャルでお試しすることで、オンラインショップで購入した商品の返品リスクを減らし、レビューの低評価なども防ぐことが可能です。
商品プロモーション
展示している商品などにARマーカーを設定し、アプリで読み込むと、商品のプロモーション動画やハウツー動画、製造工程や生産者を紹介する動画などが流れるようにしておきます。
どんな風に製造されているか、どんな風に使うのかが動画を通じて伝わりやすくなるので、商品の販売促進につながります。
紙媒体の情報補足
商品カタログや学校案内や企業案内、新築マンションのパンフレットなど、限られたページ数だけでは伝えきれない情報や説明だけではわかりにくい情報をAR動画で補足して、よりわかりやすい情報を伝えることが可能です。
たとえば、特定の商品をアプリで撮影すると、商品を360度眺められる映像が流れる場合や実際に使っている映像などが流れます。
地図案内
スマホで映し出す今いる場所の映像、ARとGPSを活用した地図アプリを連動させることで、実際に歩いている道に矢印などを表示させることが可能です。
初めて行く場所でのお店までの道案内などに利用できます。
建築シミュレーション
マイホームやマンション、店舗などの設計、建築にあたり、土地など指定の位置に施工後のイメージを3Dデータで表示させることも可能です。
施主はAR画像を通じて、設計段階で完成形をイメージしやすくなり、最初の段階で変更を加えることやより希望に添った設計ができるようになります。
編集後記
ARは現実世界と仮想現実を組み合わせることで、現実世界を拡張させることができる技術です。
ゲームなどのエンターテインメントから、バーチャル試着などのショッピング、家具や家電の配置シミュレーション、地図案内、紙面の情報補足など幅広いジャンルで活用ができます。
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