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ドローン対策の「電波銃」は必要か?

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画像出典:DroneShield、以下同じ


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テロやいたずら目的のドローンを電波銃で撃退

ドローンシールド社はオーストラリアのシドニーとアメリカ合衆国のバージニアを拠点とするテクノロジー企業です。同社はドローンの悪用に対抗するため、電波を用いてドローンを無力化する手段を研究し製品化しています。

公式サイトでは手持ちタイプの『ドローンガン』シリーズや据え置き型の『ドローンセンチネル』などが販売されています。

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警備員や歩兵が1人で使える対ドローン装置

『ドローンガン』シリーズが、実際にどんな感じで使われるのか? というのがよく分かる公式ムービー(英語)はこちら。Phantom に狙いをつけて、破壊したり地上に墜落させたりすることなく機体を無力化する様子が映像に収められています。

DroneShield DroneGun

写真で見るドローン対策電波銃「ドローンガン MK II」

ライフル銃のような見た目ですが実弾を発射するわけではなく、あくまでも電波を照射するための装置。そのため、ドローンシールド社のウェブサイトでは「ジャマー(電波妨害機)」と表記されています。

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この部分から発する電波でドローンの操縦を乗っ取り強制着陸をさせます。なお、最長で2km先を飛行するドローンにまで対抗できるとのこと。

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使用時にはバッテリーなどが入ったバックパックもセットで背負う必要があります。

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パックパックの中身はこんな感じ。

ドローンシールド,ドローン防衛,セキュリティ,バックパックの中身

照準器は、おそらくダットサイトと呼ばれるタイプの物。枠の中に表示される赤い丸をドローンにあわせるだけで、素速く狙いがつけられます。

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コントロール部分は以下の通り。

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利用シーンのイメージカット。実際は、もっと遠くを飛ぶドローンにも対抗できます。

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一般的なライフル銃に近い構え方で使用でき、引き金などの位置や操作感も同じなので訓練を受けた軍や警察関係者であれば操作に慣れることは容易なはず。

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ドローンガンを持つ本職っぽい方。 胸に「POLIZEI」の文字があるため、ドイツ語圏のどこかの国の警察関係者と思われます。

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こちらは軍人とおぼしき人。右脇にかかえているライフルでじゅうぶんドローンを撃ち落とせそうな気がしなくもありませんが……電波銃とライフル銃と、ハンドガンの3丁持ちです。

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編集後記

 非常に残念なことではありますが「テロにドローンが利用された」という報道があるのは事実。あまり具体的な攻撃手法を明らかにすることは好ましくないため詳細は割愛しますが、ドローンを悪用した攻撃は決して戦地だけのものではなく、一般社会でも十分に起こりえることです。

 また、戦地ならいざしらず、都市部であれば不審なドローンを片っ端から銃撃して落すことなどできるはずもなく、『ドローンガン』のような装置やドローン捕獲用ドローンなどで「無力化」しなければなりません。

 悪用に対する対策はつねに「イタチごっこ」的な状況にならざるを得ませんが「攻撃の可能性」に対して手をこまねいているのではなく、ドローン対策のツールを増やし、悪用する場合の手間やリスクを増やすことで抑止力を高める必要があるのです。

2018.02.27


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