
出典:Joby Aviation
現在日本では、大阪で開催される2025年の万博に向けて、「空飛ぶクルマ」のコンセプトが急速に浸透しています。
そんな最中、ANAホールディングス株式会社(以下、「ANA」)と米国企業Joby Aviationが、日本での「空飛ぶクルマ」実現に向けたパートナーシップの締結を発表しました。
トヨタ自動車株式会社(以下、「トヨタ」)もパートナーシップに参加し、地上における交通手段を検討していく予定。
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もくじ
Joby Aviationとは?
Jpby Avinationは、カリフォルニア州に拠点を置き、垂直離着陸が可能な全電気式の5人乗り航空機「eVTOL(電動エアモビリティ )」を開発する企業。
10年以上かけて航空機の技術を開発し、1,000回以上の試験飛行を完了させ、連邦航空局(FAA)と航空機のG-1(ステージ4)認証基準を締結した最初で唯一のeVTOL企業です。
開発中の「eVTOL」は、最大航続距離150マイル(241km)、最高速度200マイル(321km/h)。
低騒音かつ排出ガスゼロで市街地へアクセスができる、環境に配慮した設計になる予定です。
日本で導入されると、大阪駅から関西国際空港まで、車で1時間かかるところを15分以内での到着も可能になるとのこと。
パートナーシップの内容
ANAとJoby Aviationは、革新的で新しい交通手段を日本で確立するために、インフラ整備やパイロット養成をはじめ、航空管制や運航に必要な規制などを検討しています。
地上交通機関との統合も検討されており、トヨタもこの取り組みに参画する予定です。
また、関係する民間企業や地方自治体、国とも共同で協議していきます。
今回のパートナーは、経済産業省と国土交通省が、日本における「空飛ぶクルマ」の普及を加速させるために設立した「空の移動革命に向けた官民協議会」の既存メンバーでもあります。
Joby Aviation CEO JoeBen Bevirt氏のコメント
今回のパートナーシップが日本市場にもたらす影響について、Jobyの創業者兼CEOであるJoeBen Bevirt氏は次のようにコメントしています。
「Joby Aviationは、人々の移動時間短縮と同時に、二酸化炭素排出量の削減を目指しています。日本は人口の92%が都市部に住み、東京は世界で最も混雑した都市トップ20の1つであることから、私たちの目標を実現するには打って付けな場所です。
9年連続でSKYTRAXの5つ星を獲得しているANAと密接に協力することにより、日本で空飛ぶクルマが実現できることを楽しみにしています。」
ANA 代表取締役副社長 柴田耕治氏のコメント
日本における「空飛ぶクルマ」の実現がもたらす影響について、次のように述べています。
「ANAは70年にわたり、世界中のお客様に安全で信頼できるフライトをお届けしてきました。パートナーシップの一環として、その運航経験を生かし、この画期的な交通手段を日本に導入する最前線に立てることを誇りに思います。
当社のお客様は効率性を非常に重視されますので、国際空港から都心部へ迅速かつ持続的に移動できる選択肢を提供できることは非常に魅力的です。」
トヨタとJoby Aviationの関係性
Joby Aviationは、2019年からトヨタ自動車と既に協働しています。
トヨタは、製造プロセス開発および大量生産に関する専門知識を引き続きJoby Aviationに提供するだけでなく、地上交通などバリューチェーンの他の側面での提携を検討することで、今回のパートナシップをサポートする予定です。
トヨタはJoby Aviationにとって最大の外部投資家であり、これまでに4億ドル近く投資しています。
参考:https://www.jobyaviation.com/news/ana-holdings-and-joby-partner-bring-air-taxi-service-to-japan/
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