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3つの国産ドローン機体による物流実証に成功!A.L.I.と北杜市が空のインフラ構築に向けた取り組みを実施

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A.L.I. Technologies(以下、A.L.I.)は山梨県北杜市で、運航管理システム「C.O.S.M.O.S.(コスモス)」を用いた、3つの国産ドローンの監視・監督および同時航行させる実証実験を成功させました。

本記事では、本実証実験の詳細や注目ポイントをご紹介していきます。

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実証実験の概要

山梨県北杜市における「空の駅構想」の実現を目指し、A.L.I.が開発する運航管理システム「C.O.S.M.O.S.(コスモス)」を活用し、複数飛行の一元管理や遠隔操作によるドローン自動航行の実証実験を8月24日に行いました。

本実証実験では、東海地震発生時に国道などの崩落により、清里地区・増冨地区が孤立した想定で、「空の駅」から孤立地区の避難所へドローンによる救援物資空輸を実施しました。

C.O.S.M.O.S.(コスモス)とは

安心安全なドローン飛行を実現するための技術を集結させているのが、A.L.I. が独自に開発している運航管理システムの「C.O.S.M.O.S.(コスモス)」です。

本システムに登録している機体であれば、「誰が所持している機体なのか」、「どこを飛行しているのか」といった、機体所有者や飛行位置に関する情報をリアルタイムでチェック可能。

また、「C.O.S.M.O.S.」のシステムを通じて、全国で行われるドローンのオペレーションの監視・監督を可能とし、より一層の安心安全な空の利用を実現します。

将来的には遠隔操作でドローン飛行を制御できる機能なども搭載され、今後の目視外飛行を前提としたドローンの社会実装を支えるシステムとなります。

空の駅構想とは

公共施設を「空の駅」と名付け、ドローンの拠点として活用するという考え方。空の駅間を結ぶ空域は「空の道」と呼ばれ、地域上空を網羅するネットワーク網として扱われます。

ドローン社会に必要なのは、安全性が確認された定期航空路です。これにより多くのドローンが整然と飛行することが可能になります。空路を実現するためには、航空路にあたる「空の道」と、離着陸場所となる「空の駅」などのインフラが整備が必要になってきます。

しかし、これまでドローン産業のフォーカスは機体開発にあり、レベル4飛行解禁でドローン物流が注目されているとはいえ、現状ではインフラ整備に民間投資が行われる段階にはありませんでした。

そこで、地方公共団体と協力し、既存公共施設を活用して、空の駅・空の道などのインフラ整備をすすめることが、現段階でインフラ整備の第一段階として必要なことだと、A.L.I.は考えています。

そして、公共施設を利用したドローン物流インフラが整備され、その上にドローン物流が立ち上がってきた先には、インフラに対する民間投資が誘起されると予測しています。

実証実験の背景

山梨県は、最先端技術やサービスを有するスタートアップ企業等に伴走し、山梨県全域を対象にした実証実験を全面的にサポートする「第2期TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」を実施。

A.L.I.は6事業者の1つとして採択されました。本実証に先立ち、北杜市とA.L.I.は、小型無人機の離着陸や保守運用を行うための拠点となる空のインフラ構築を目指した連携協定を2022年6月に締結しています。

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A.L.I.が北杜市と空のインフラ構築を目的とした協定を締結

2022年はドローンにとって大きな変革を迎える年です。

ドローンの免許制度が創設されるなど、様々な規制変更が予定されています。その中でも無人航空機の有人地帯における目視外飛行(レベル4飛行)の解禁は、今後のドローン運用の幅を大きく広げる転機となると考えられています。

国土強靭化計画を内閣官房が掲げているように、災害対策は大きな課題として挙げられております。災害発生時を含む防災体制の構築など、安心・安全な社会づくりに貢献するドローンの利用が検討されています。

これまでも数々の実証実験が行われてきましたが、ドローンの社会実装というよりは機体開発に重きを置いたものが多く、社会実装を想定した知見が少ないことが喫緊の課題です。

そこで、今回の実証実験では、「空の駅構想」を用いて北杜市の上空に空のインフラ網を構築することを目的に定めました。災害発生時を想定した本実証の中で、ドローンが飛行するルートが試験的に作成した「空の道」。

レベル4飛行の幅が広がるので日本国内でのドローンの利活用は加速していくと考えられますが、ドローン前提社会の成立まではまだ遠いというのが現状です。そして、ドローンの社会実装を見据えて最も重視すべきはインフラ整備である、というのがA.L.I.のミッション。

今回の北杜市での空のインフラ網構築は、A.L.I.におけるドローン社会実装に向けた取り組みの第一弾となりました。

実証実験の注目ポイント

本実証実験では、社会実装に向けて「空の駅」として公共施設を活用する構成となっていることが最大の特徴です。

ドローン社会位実装のスタンダードモデルを確立するため、現実に近い形でドローンを飛行させ、空の駅・空の道構築のための知見や課題認識を習得しました。

そのほか、新規性の高いポイントをご紹介します。

​有人地帯における目視外飛行

無人航空機の有人地帯における目視外飛行の実現を見据え、都市部を舞台として輸送距離 10km を超えるドローンの飛行を実施

高圧電線や鉄道路線の上空を横断する飛行ルート

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<使用機体>

AeroGLab社製
AeroRange Quad

DWS社製
Eagle15

アトラックラボ社製
Hiyoko18

実証実験の結果

実験は無事成功。
ドローンは地上約150mの高度を飛行し、電線や線路を超えながら約10km離れた孤立地区の避難所に備蓄食料と救急セットを届けました。

また、「C.O.S.M.O.S.」を介した遠隔操作の動作性や3つの国産メーカーへの「C.O.S.M.O.S.」搭載が飛行に影響を及ぼさないことを確認できたようです。

連携協定を結んでいるA.L.I.と北杜市は、ドローンの社会実装を見据えた実証実験を引き続き行っていく予定。

 

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2022.08.30