ドローン空撮を楽しもう!!空撮における鯉のぼりと風の強さの関係

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緊急事態宣言の延長で、全国の5月の鯉のぼり公開イベントも制限されているところが多いと思われます。必然的に空撮も難しい状況かと思いますが、今回は鯉のぼりを撮影する際の風の強さについて整理してみたいと思います。

鯉のぼりは5m/sで元気に泳ぐ

鯉のぼりは、雄々しく元気にたなびく姿があってこそ見栄えのするものですが、どの程度の風があれば立派に泳いでいる姿を見られるものなのでしょう。
お天気系の各サイトでも解説していますが、ここでは「お天気+プラス」のサイトの解説を見てみましょう。

「お天気+プラス」
この記事では、写真入りで鯉のぼりと風速の関係を図解しています。記事を引用しますと、

風速が2~3メートルほどの弱い風が吹くと鯉のぼりは泳ぎはじめます。そして、風速が5メートル以上と強くなると、鯉のぼりは元気に泳ぐようになりますが、10メートルくらいの強い風が吹くと暴れるように泳ぐことになるので、鯉のぼりはおろしておいた方が安全です。

とあります。やはり、鯉のぼりも風速10m/sほどになると、暴れてしまって危険なのですね。

これは、ドローン空撮にとっても大変微妙な風速です。鯉のぼりが元気に泳ぐのは風速5m/s。勢いよく迫力ある泳ぎを期待すると、それ以上の風速があったほうが良いでしょう。ましてや1本のポールにたくさんの鯉のぼりが張られた場合は、相当の風を受けないと美しい泳ぎを期待できません。

このあたりの風の強さを見極めて、ドローンを飛行させます。

1 . 風速0m/sの鯉のぼり

(写真1:0m/s)

(写真2:0m/s)

上の写真のように、さすがに0m/sだと、鯉のぼりはだらりと下に垂れ下がってしまいます。これはこれで色鮮やかな風景ではありますが、やはり元気よく泳ぐ姿あってこその鯉のぼりです。このように垂れ下がってしまった場合は、上空から撮影しても、あまり良い画は期待できません。

2.風速2~3m/s程度の鯉のぼり

(写真3:2~3m/s)

(写真4:2~3m/s)

上の写真は、鯉のぼりが泳ぎ始める段階で、風速は2~3m/sというところです。
ドローンにとっても離着陸に何ら問題ない風速ですので、離陸させるならこの風のタイミングで離陸させ、適度な高度で待機させたり、空中ロケハン(空中から撮影したい画角を探す)をしておきます。

3.風速5m/s程度の鯉のぼり

(5m/s程度の写真)

この上の写真のように、鯉のぼりが45度以上までに上がり、元気に泳ぎ始めると、風速5m/s程度の風となります。
ポールの上の風車も勢いよく回り、鯉のぼりの元気の良さが伝わってきます。
この時が、最も空撮し甲斐のある映像になりますので、鯉のぼりとロープに気を付けて十分な距離を保って空撮を行います。

風速5m/sを越えるようなら、安全確認して着陸させる

風がこれ以上になる場合ですが、国交省の飛行マニュアルでは、地上で5m/s以上の風が吹いている場合は、飛行を中止することも検討します。
飛行マニュアルの、
「2-8 無人航空機を飛行させる者が遵守しなければならない事項」
「(3)5m/s以上の突風が発生するなど、無人航空機を安全に飛行させることが できなくなるような不測の事態が発生した場合には即時に飛行を中止する。」

また、
「3-1 無人航空機を飛行させる際の基本的な体制」
「 ・風速5m/s以上の状態では飛行させない。」
という項目がありますので、これ以上風速が強いようなら飛行させることは、基本的にはできません。

飛行マニュアルに記載の風速以上の環境で飛行させたい場合、上記項目の記載を修正し、特に安全管理面での注意や行動を追加したオリジナルの飛行マニュアルを作成し、飛行前に国交省の許可をもらう必要があります。

国交省の飛行マニュアルのままで空撮する場合は、風速が0~3m/s程度のときに離陸させ、風速が5m/s以上になったと観測されたら速やかに飛行を中止し着陸させる運用とします。

まとめると、
・0m/s~3m/sで離陸準備し、離陸したら上空待機。
・5m/s以内の風で、計画した飛行経路に沿って空撮。
・5m/s以上の風で、速やかに着陸。(オリジナル飛行マニュアルの場合は、安全管理に基づいた行動をする)

(写真6:鯉のぼり俯瞰)

風向きの変化にも気をつける

風は常に一定とは限りません。むしろ、不定期に吹いたり止んだりを繰り返しますし、知らないうちに風向きも変わります。
特に風向きの変わり方は、鯉のぼり撮影では慎重になってもらいたい事象です。
ある程度距離をとっていたり、上空から撮影する場合は変化に対応できますが、例えば、鯉のぼりと同じ高さで横から撮影していると、風向きの変化で鯉のぼりの尾が機体に向かってたなびくこともあり得ます。この際、最悪の場合は、鯉のぼりの尾に舞きこまれ、叩き落されるか絡まるようなことになりかねませんので、かなり慎重に風向きに注意しておくことが肝要です。

風向きの変化は、いつも突然ですが、できるだけ周囲の鯉のぼりの動き方を見ておきます。
尾の動きは不規則になっているはずなので、予測できそうもない動きの場合は、鯉のぼりと同じ高さに機体を持って行かないことです。
また、もし、鯉のぼりに寄りたいのであれば、補助者を立てたり、風速が3m/s以内の場合にするなど、安全管理を徹底します。

(写真7:鯉のぼり俯瞰2)

鯉のぼりをつないでいるロープは見えにくい

また、撮影で注意したい点としては、鯉のぼりをつなぐ、あるいはポールを支えるために張っているロープです。
ロープは色も目立ちませんし、細く張られていることがほとんどで、細い電線のように危険な存在です。
これは、目視でも遠く離れるとほとんど見えません。まずは目視で確認できる適切な距離を保って撮影することを推奨します。
ロープはその鯉のぼりの公開状態によって張られ方は様々ですので、あらかじめ決めた飛行空域のどの位置にどのような張られ方をしているか、ロケハンをしっかりして位置を確認しておくことが重要です。
また、補助者を設置できる場合は、補助者に目視確認してもらうことも大切です。

 ・目視で確認できる距離を保つ
 ・飛行空域を事前にロケハンしてロープの位置を確認する
 ・補助者を設置し目視確認してもらう

映像は、風速5m/s程度で泳ぐ鯉のぼりです。
横からたなびく勇姿や、真上からの俯瞰など、風向きを意識しながら撮影します。
特に俯瞰の場合、海上で船やクジラを空撮しているのと全く同じ感覚になりますので、大海原を鯉のぼりが悠々と泳いでいるシーンを想像して撮影します。

ドローンでの鯉のぼりの空撮は、風速・風向との兼ね合いに細心の注意を必要とすることを、常に念頭において撮影を楽しんでください。

2020.05.07