画像出典:Aeronext (エアロネクスト)プレスリリース、【エアロネクスト】Next INDUSTRY フライトテスト以下同じ
もくじ
橋の下や壁面点検での活躍に期待
ドローンの機体を安定させる独自の重心コントロール技術「4D Gravity」で特許を持つエアロネクスト社が、その技術を応用した産業用ドローン『Next INDUSTRY』を発表しました。機体から長く突き出した棒(マウント)を装着して飛行できるため、モーターやプロペラ、バッテリーなどの部品から離れた場所にカメラやセンサーを取り付けられることが特徴です。また、そのような特徴を活かした利用用途としては360°VRカメラでの警備や橋梁下、壁面などの点検が挙げられています。
新型機「Next INDUSTRY™」は、プロペラとカメラやセンサーなどの搭載物の物理的な距離を離すための機構を取り入れ、従来のドローンでは難しかった対象物への接近や狭い空間への侵入が可能になりました。
Aeronext (エアロネクスト)プレスリリース
『Next INDUSTRY』の利用シーン
『Next INDUSTRY』はドローンのボディが傾いても、中央に取り付けられた脚やポールは傾かないという機構を備えているため、「長い棒(マウント)」を取り付けても安定した飛行が可能です。その能力を活かして、どのような使い方ができるのか? という想定事例は以下をご覧ください。
警備・監視に使用した場合のイメージ
壁面検査に使用した場合のイメージ
橋梁点検に使用した場合のイメージ
Next INDUSTRYの価格など
- 価 格:500万円から (カスタマイズ可能で、内容により値段は変動)
- 発 売:2018年中予定
- 製造販売:Aeronext (エアロネクスト)
メーカー情報:エアロネクストについて
エアロネクストは、UAV(無人航空機)やマルチコプターの機体フレームのあるべき姿を実現する、ドローン・アーキテクチャ研究所です。エアロネクストが実現を目指すドローン・アーキテクチャの中心テーマは「姿勢制御」で、重心制御技術(4D Gravity)に強みを持つ機体開発をおこなっています。
Aeronext (エアロネクスト)
動画で見るNext INDUSTRY
【エアロネクスト】Next INDUSTRY フライトテスト
編集後記
ドローンが苦手なのは「狭い場所」。『Next INDUSTRY』はこういった場所に「入り込む」のではなく「棒を突っ込む」形で点検(撮影)などを可能にするという斬新な機体です。
狭い場所での点検には「小型ドローンを送り込む」というアプローチもあり、そちらも実証実験などの事例がありますが、小型機は小回りが利くメリットがある反面搭載できる装置の重量が大きく制限されてしまうというデメリットもあります。一方で、『Next INDUSTRY』はペイロードの大きい大型機でありながら、狭い場所にも対応できる点がアドバンテージ。
従来機ではローターなどが邪魔して接近が難しかった壁面や橋梁下などの狭所へカメラを近づけたりできるとあれば、インフラ・施設点検などの分野での活用が期待できそうですね。